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兄と妹~本能のおもむくままに~
第3章 兄への恋心
「美穂ちゃん…
お友だちが様子を見にきてくれたわよ」
不意にドアの向こうから義姉が声を掛けてきた。
「居ないと言っておいてよ!」
そのような返事をしたが、
「あら?どうしましょ…
上がってもらって、今ここにいるのよねえ」と
困惑した返事が返ってきた。
えっ?まったくどいつもこいつも
バカなんだから!
それにしても
誰が訪ねて来たというのだろうと考えていると
「美穂!昼間はごめんよ」
いきなりドアの向こう側で伸二が言い出した。
バカ伸二か…
美穂は思わず頭を抱え込んだ。
「昼間はホントに悪いことをしたと思っている」
義姉が傍に居るであろうに
ペラペラとよく喋る男だと思った。
放っておくと、
このまま何から何まで言い出しかねない。
美穂はドアを開け「早く入んなさいよ」と
伸二の腕を取って部屋に引きずり込んだ。
一緒になって義姉も入ってこようとするので
急いでドアを閉めた。
「まあ!」明美は憤慨したが気を取り直して
どうぞ、ごゆっくりと言い残して
リビングに引き返した。