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ラブホ遊び~求め合う男と女~
第3章 追い求める心
彼女は奥のテーブルに
人目を避けるように座っていた。
顔がバレないようにするためか、
かなり大きめのサングラスを掛けている。
「お待たせしました。
伝言板の明子さんですよね?」
蒼太が思いきって声を掛けると
女は慌ててうつむいて
顔をさらに隠して小さくコクリと肯いた。
緊張したのは最初だけで
コーヒーを飲みながら
他愛もない会話で盛り上がった。
いや、盛り上がっているのは蒼太だけで、
彼女は質問の受け答えは
首を縦に振るか横に振るだけだった。
でも、そんな仕草さえ可憐に思えて、
蒼太はランチなど抜きで
今すぐにでもホテルに連れ込んで
衣服を剥ぎ取りたかった。
「ここのモーニングサービスは
美味しいらしいですわよ」
ランチに行きましょうかと席を立ち掛けると
ようやく女はそのようなセリフを発した。
こりゃあフラれる前兆かな…
彼女を気に入ってはしゃいでいた自分が
妙に滑稽に思えてきた。
「ランチはキャンセルということですか?」
残念だという気持ちが
声のトーンとして出てしまった。
『やっぱり世の中、
そうそう上手く事が運ばないものだな』
仕方ない、もう一度ネットカフェに戻って
別の女を物色するか…
彼女と遅めのモーニングを食べながら
蒼太はそんなことを考えていた。