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早熟桃の発情期
第6章 絶頂
6月下旬になった。

梅雨が始まり、今日は雨。
プール授業は中止になり、3時間目は自習になった。

図書室の本棚の前で並ぶ桃香と拓斗。

『性的な刺激を与え続けると、急激に快感が高まり、絶頂に達します。 オルガズムとも呼びます。 男性の場合は、オルガズムのときに射精します。 女性の場合は、射精のような明瞭な現象はありませんが、オルガズムの快感は、男性の射精よりもはるかに大きいと言われています』

人体について書かれた分厚い本を、二人は一緒に読んでいる。

「私はまだオルガズムを知らないと思う」
桃香が拓斗に囁く。

「オナニーではオルガズムに達してないの?」
拓斗が小さな声で尋ねる。

クラスメート達もいる図書室だ。
大きな声で話せる内容ではない。

「たぶん達してない。だから、すごく興味ある」
桃香が答える。

桃香の身体はオルガズムを知らない。
オナニーのときは、飽きたり疲れたりしたらオナニーを終える。
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