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第7章 キス、そして

今日の３時間目は音楽。

音楽室で男子たちがバカ騒ぎをしている。

「笛をしゃぶって笛ラチオ」
男子の一人がそう言って、自分のリコーダーを舐め回す。

お調子者グループで、拓斗の友だちだ。

他の男子たちが大笑いをする。

調子に乗った男子は、桃香に向かって話しかける。
「桃香ちゃんは笛ラチオって何か知ってる？」

桃香のような大人しめの女子は、そういうからかいの対象になりやすい。

「アホか！　桃香ちゃんは真面目で可憐な乙女や！　フェラチオなんて知ってるはずが無いやろ！」
桃香の友達の佐知子が怒鳴る。

でも、桃香はもちろんフェラチオが何か知っている。
知っているどころか、フェラチオの経験もある。

しかし、そんな事を言うわけにはいかない。