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夜の蝶の物語
第1章 夜に羽ばたく蝶

つまらない質問には答えてやるもんかと
スミレは明日のランチは何を食べようかなと
思考を別の方に向けた。


「やっぱりアレを舐めてたら
濡れちゃいますか?」

なおもしつこく聞いてくるので
ついにスミレはブチ切れた。

おもいっきり運転席の背もたれを
ヒールで蹴り飛ばした。

「ごちゃごちゃうるせえんだよ!
こっちは今から見ず知らずの男の
臭えちんぽを吸わなきゃなんねえんだよ!
いい男に指名されたらだって?
あんたバカか!
あたしたちデリヘルを利用する男に
ろくな奴はいねえんだよ!
濡れなくてカサカサのおまんこに
スキンクリームを塗りたくって
爪の伸びた汚ねえ指を突っ込まれるんだ!!
可哀相だと思うんなら黙って運転しろよ!」


スミレの啖呵に稲本は体を縮こまらせて

「すいません!すいません!」と詫びた

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