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夜の蝶の物語
第6章 エピローグ

一気に話してしまうと堪えきれなくなって
恵美はポロポロと涙を溢しました。


「貴女は他のお店に行って、
またデリヘルをしようとは思わないの?」

「こういうお仕事は
常に需要と供給で成り立っているんです
私の年齢だと若くもないし熟女でもないから
あまりお仕事がないの…」

坂口はなんと言っていいかわからず
恵美の隣に座って肩を抱いた。

坂口は、あの夜からずっと
恵美を追い求めてきた。


それが恋心なのか、
惚れているという事なのか
女性経験に乏しい坂口には
見当もつかなかった。

ただ、恵美と一緒にいたいという
気持ちだけは本音だった。


「スミレさん、
あ、いや恵美さん、君さえ良ければ
俺と一緒に暮らさないか?」

そう言って坂口は恵美にキスをした。


「私、貴方が思うほどいい女じゃないわよ」

そんなことはないさと
坂口は恵美を抱き抱(かか)えて
ベッドに連れていった。






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