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女流作家~君を愛すればこそ~
第4章 結婚
初めて菱沼に抱かれてから2か月後、
桐子は菱沼からプロポーズされた。
まだお互いの事をよく知らないからと
桐子は渋ったが
「長年連れ添った夫婦でも
よく知らない部分があるといいます
男と女なんてそんなもんです
僕は作者と担当者という垣根を越えて
全ての面で貴女をサポートしたいんです」
担当者としては腰の低い優しい男だったが
恋愛となると強引な男だった。
桐子を無理やり実家に連れて行き
両親に婚約者として桐子を紹介した。
そうなると桐子も自分の両親に
菱沼を引き合わせないわけには
駄目な状況に追い込まれた。
父親は菱沼を毛嫌いしたが、
母親の芳枝はすごく菱沼を気に入ってしまった。
菱沼が帰った後も
「いい人だから結婚しちゃいなさい」と
しきりに薦めた。
菱沼家でも母親が桐子を気に入っていた。
どこの家庭でも裁量権は母親にあるようで
母親同士が薦める縁談に
父親は了承するしかなかった。