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夢の異邦人(エトランゼ)
第10章 有里は生け贄

「おおっ!これだけデカいと
やっぱり揉み応えがあるねえ」

佐々木の指が乳房に食い込む。
汚ならしい舌が
さくらんぼのような乳首を舐め回す。

胸に吸い付く佐々木を引き離そうと
有里の手は男の頬を引っ叩くが
ペチペチと頼りない音を立てるだけで
さほどダメージを与えているとは思えなかった。

「嫌がる女を抱くと言うのも
これまた興奮するねえ」
佐々木の右手が有里の背中に回って撫で回す。
虫が這い回るような不快感が有里を襲った。

「うっ…くっ…!」
不快感の中に
わずかだが気持ち良さが頭をもたげる。

「色っぽい声を出しやがって…
あんた、意外と感じてるんじゃないのかい?」
背中を撫でていた手が、不意にパジャマのズボンの腰ゴムに指をかけてきた。
脱がそうとしているのだと
有里はとっさに男の手首を握ったが
お構い無しに佐々木はグイっと下に降ろした。
手首を握っていた有里の手は
抵抗むなしく難なく引き離された。

パジャマの上着は引きちぎられ
ズボンもあっという間に脱がされて
ついに有里はショーツ一枚の無防備な姿にさらされた。
「最後の一枚はじっくりと時間をかけて脱がさせてもらうよ…
俺はお楽しみは後に取っておくタイプなのさ」

有里は抵抗しても無駄なんだと諦めて
早くこの悪夢が過ぎ去って欲しいと願った。

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