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夢の異邦人(エトランゼ)
第12章 旅の終わり
「どこかへトリップするなんて
それはあなたの仮説でしょ?
私、セックスレスの生活なんて耐えられないわ!」
大牟田と一緒ならば
どんな異世界に飛ばされたってかまわないと思った。
有里は大牟田にしがみついてセックスをねだった。
「どうなろうとかまわないんだね?」
大牟田の念押しに有里は大きくうなづいた。
意思表示を確認すると、
大牟田はしっかりと有里を抱きしめた。
彼自身も次に飛ばされる異世界がどんな世界だろうと、有里さえいてくれれば怖くはなかった。
むしろ、二人一緒ならばどんな困難も乗り越えれる気がしていた。
大牟田は有里を抱き上げると
お姫さま抱っこで寝室に連れていった。
万年床のベッドは決して快適な空間ではなかったが、有里の体臭がカビ臭い不快な香りを打ち消してくれた。
ゴミ箱からは有里を思ってオナニーした痕跡で
ティッシュの山から栗の花の香りが漂っている。
その匂いを嗅ぎ分けて有里が
「オナニーしすぎじゃないの?」と
クスクスと笑った。
「君の事を思うと自然と俺の右手はチンポを握ってしまうんだよ」
オナニーをしていることを指摘されても
恥じることなく堂々とその行為をしていることを
大牟田は認めた。