この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
夢の異邦人(エトランゼ)
第8章 翔との不倫
理性を取り戻したのは有里の方が早かった。
おまんこから溢れ出して尻の谷間を流れる精液の生温い感触にハッと気づいた。
「中に出したのね!?」
有里は慌ててバスルームに飛び込んで
シャワーの強い水流で股間を洗った。
「中に出すならゴムを着けてくれなきゃ困るわ!」
有里は激怒したが
翔は満足しすぎて体を起こすことが出来なかった。
幸いにも妊娠はしていなかったようで
数週間後には月の印がやって来た。
翔のデリカシーの無さに
有里は金輪際彼とは肉体関係を絶とうとしたが
女の性(さが)と言うべきか
あまりにも二人の体の相性が良すぎて
生理が終わる頃には「会ってもらえませんか?」と
有里の方から翔に連絡を入れた。
自営業の翔は、時間を作っては有里に会いに来た。
やがて有里は翔に合鍵を渡し
平日の昼間からマンションの自室で愛し合うようになった。
そして今回も
いつものように翔は有里とセックスをするべく
合鍵を使って有里の部屋にやって来た。
ところが有里は翔の事を「あなたは誰?」と
つれない返事をしてきた。
頭を打って翔の事は記憶にないと言い出す始末だ。
出会いから今日までの事を語り終えた翔は
「少しは思い出してくれたかい?」と有里に尋ねた。
思い出す訳などない。
だって、今、翔の話を聞かされた有里は
この世界の有里ではなかったのだから。