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シャイニーストッキング
第3章 黒いストッキングの女2 美冴
16 綺麗なひと
「おはよう蒼井さん、ちょっと…」
出勤すると笠原主任に呼ばれ、今日の午後にあの鉄の女こと佐々木課長と面談予定があると言われた。
ついに彼女と面談とはいえ一対一で話せる機会がきたのだ。
以前から私に対して向けてくる視線が気になり、何とか話す機会はないのか、と、模索していたのだが、直接話す要件はないし、立場的な違いにより話し掛ける理由もなく、未だに話したことがないのだが、ようやくチャンスがきたと思った。
だが面談ということではどこまで、いや、どんな内容なのか話してみないとその類のことは聞けないだろう。
それにここ二週間位、彼女は急に忙しくなったようで、最近はその視線も感じられなくなっていたから、迷うところではあったのだ。
それにしても面談って何だろうか…
今度はそれが気になってくる。
私は正社員ではなく派遣スタッフである、だから一瞬、派遣契約の切り替え的な話しなのか、と思ったのだが、私如きの一派遣スタッフの契約云々には課長クラスが出てくるはずもなく、不思議に思っていたのだが、私の担当の仕事が忙しくてそんな考えも時間と共に流されてしまっていった。
「じゃあ、蒼井さん、第2会議室へお願いしますね」
そう笠原主任から声を掛けられたのは午後の四時を過ぎた頃であった。
少し緊張してきていた…
「失礼します…蒼井美冴です」
会議室のドアを開ける。
初めて、ちゃんと落ち着いて目の前で鉄の女こと佐々木課長の顔を見た。
あ、綺麗なひと…
それが彼女の第一印象であった。
私の綺麗とは、勿論顔立ちの美しさはあるのだが、聡明とか理知的なものが伺えることが最も大切なことであった、その点でいえば彼女のその明朗爽快といえる顔立ち、そして理知的な輝きを放っている目を見てそう思ったのである。
そう思いながら彼女を見ていると、彼女もまたじっと私を見てくる。
それは以前頻繁に感じていた不思議な感覚の視線ではなく、私の心の中を覗いてくるような感じの目であった。
「………」
「………」
本当は一瞬なのだが、お互い長く見つめていたような感じがしていた。
なんなんだろうか、この感覚は、またこの前までとは違った感じがする…
「佐々木です、どうぞお座りください…」
ようやく、私に直接語る声を聞いた…
「おはよう蒼井さん、ちょっと…」
出勤すると笠原主任に呼ばれ、今日の午後にあの鉄の女こと佐々木課長と面談予定があると言われた。
ついに彼女と面談とはいえ一対一で話せる機会がきたのだ。
以前から私に対して向けてくる視線が気になり、何とか話す機会はないのか、と、模索していたのだが、直接話す要件はないし、立場的な違いにより話し掛ける理由もなく、未だに話したことがないのだが、ようやくチャンスがきたと思った。
だが面談ということではどこまで、いや、どんな内容なのか話してみないとその類のことは聞けないだろう。
それにここ二週間位、彼女は急に忙しくなったようで、最近はその視線も感じられなくなっていたから、迷うところではあったのだ。
それにしても面談って何だろうか…
今度はそれが気になってくる。
私は正社員ではなく派遣スタッフである、だから一瞬、派遣契約の切り替え的な話しなのか、と思ったのだが、私如きの一派遣スタッフの契約云々には課長クラスが出てくるはずもなく、不思議に思っていたのだが、私の担当の仕事が忙しくてそんな考えも時間と共に流されてしまっていった。
「じゃあ、蒼井さん、第2会議室へお願いしますね」
そう笠原主任から声を掛けられたのは午後の四時を過ぎた頃であった。
少し緊張してきていた…
「失礼します…蒼井美冴です」
会議室のドアを開ける。
初めて、ちゃんと落ち着いて目の前で鉄の女こと佐々木課長の顔を見た。
あ、綺麗なひと…
それが彼女の第一印象であった。
私の綺麗とは、勿論顔立ちの美しさはあるのだが、聡明とか理知的なものが伺えることが最も大切なことであった、その点でいえば彼女のその明朗爽快といえる顔立ち、そして理知的な輝きを放っている目を見てそう思ったのである。
そう思いながら彼女を見ていると、彼女もまたじっと私を見てくる。
それは以前頻繁に感じていた不思議な感覚の視線ではなく、私の心の中を覗いてくるような感じの目であった。
「………」
「………」
本当は一瞬なのだが、お互い長く見つめていたような感じがしていた。
なんなんだろうか、この感覚は、またこの前までとは違った感じがする…
「佐々木です、どうぞお座りください…」
ようやく、私に直接語る声を聞いた…