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シャイニーストッキング
第13章 絡まるストッキング7      本部長大原浩一
 68 ゆかりとの電話(13)

 そのハキハキとしたキレのあるゆかり独特の明るい声を聞いた瞬間であった。

 急激に昨夜の罪悪感が湧いてきたのである…

 そしてその罪悪感はこの前の美冴とか律子と関係を持った時に湧き起こり、思い悩んだ時の罪悪感とは感じや心の揺らぎという感覚がまた違っていた。

 なぜだろうか…

 昨夜は律子の存在は何度か浮かんだのだが、ゆかりという存在感は思い浮かばなかったのだが…
 不思議に感じる。

 するとゆかりは…
「お母さまは大丈夫でしたか?」
 と、すかさず訊いてきたのだ。

「あ、いや、うん、あ、だ、大丈夫だ、ありがとう」
 私はそんな罪悪感の感覚のせいで、余計に心が揺れてしまい、慌ててしどろもどろに応えてしまう。

「えっ、重症なんですか?」
 そんな私の心の動揺の揺らぎを、勘の鋭い彼女はすかさず察知し、そう訊いてくる。

 あ、ヤバい、本当に私は嘘がヘタだ…
 更に動揺してしまう。

「あ、いや、だ、大丈夫だよ、大丈夫なんだ」
 話せば話すほどに、土壺にハマってしまうようであった。

「そう…なんですか?」
 ゆかりは多分、そんな私の慌て振りに、母親の病状の嘘をついている様に捉えたらしく本気で心配をしてくれている声音になっていた。

 ああ、マズい、ちゃんと説明しなくては…

 情けない事に、私は本当に慌ててしまっていた。

「あ、うん、そ、そう、本当に大丈夫なんだよ」

 罪悪感が心を波立たせてくる…


「なら…いいんですけど…」
 でも、まだ、疑問の声音は変わらない。

「いや、本当だよ、本当に大丈夫なんだよ…」
 そして私は自分を落ち着かせる意味でも、さっきの担当医との会話をゆかりに話していく…

「そうなんですか…
 ならよかったです…けど」

 けど…

 その最後の『けど…』という疑問符に、ドキドキとしてしまう。
 本当にゆかりは勘が鋭いのである。

 なんというか…
 ゆかりからは私の事は何でもお見通し的な想いを多々感じる、そして日々そう感じているのだ。

「けど……」
「うん」

「本当なんですよね?」

 ほぼ間違いなく、いや、100パーセント、私の母親の病状の心配を本当にゆかりの善意から心配してくれての、そして、私の動揺からの疑問符なのだが…

 私の罪悪感が、心を更に揺るがせてくるのである。




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