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シャイニーストッキング
第3章 黒いストッキングの女2 美冴
 42 蒼井美冴 ⑧

 「あっぁ……」

 全身から汗が快感と共に溢れ出し、カラダを震わせ、ついに絶頂感の波が子宮の奥から迫り上がってきた。

 「あぁ……」

 あっ、イクッ、うぅぅ…

 脳裏に同性である彼女の、佐々木課長の顔が、目が浮かび…

 イッ、イクッ、あぁ…

 私は同性なのに彼女を想い、イメージして絶頂感に昇り詰めていく。
 だが、突然、この絶頂感のスパークと、新たな過去のフラッシュバックが脳裏で閃光のように煌めいてきた。

 んんっ、あぁぁぁ… 
 
 えっ、あっ、た、たかえっ、貴恵っ…

 絶頂感の波に流されながら、突然、脳裏に閃光が煌めき、その後にまるで映画の映像のように、佐々木課長の顔の不思議な光りの目が浮かび上がり、そして消え、今度は違う女性の顔が浮かび上がってきたのだ。

 た、たかえ、なの…

 「んん、あぁぁ…」

 絶頂感の喘ぎ声が押さえつけた枕の隙間から漏れてくる。
 そして久しぶりの快感と、脳裏のフラッシュバックの混乱に、フッと意識が翔んでいくようであった。

 あぁ………

    ………たかえ、なのか

 たかえ…

 貴恵…
 
 藤咲貴恵…


 そう、佐々木課長の見せたあの不思議な光りの目は、中学、高校時代の一つ下の後輩の、藤咲貴恵、の目と同じであったのだ。
 
 あの目は、貴恵の目だったのか…

 翔んで、揺らぐ意識の中で、突然現れた貴恵、彼女のことを想い返していく。

 私は小、中、高等学校まで全て某女子大の付属校であった。
 そして中、高等学校時代は陸上部に所属しており、彼女はその陸上部の直属の後輩であったのだ。
 私は陸上部では中距離走の主に800M専門で、彼女も同じであった、というよりは彼女は中学時代からずっと私の後をついてきたという感じであった。

 彼女は私を美冴なので「ミー先輩」と呼び、
 私は彼女を貴恵の貴から「キーちゃん」と呼んでいた。

 そんなキーちゃんとは朝練習の待ち合わせから、練習後の帰宅までいつもずっと一緒であった。
 当時、私は陸上部在籍の高3の夏休みまでは、手入れも簡単だし、走り易いという理由でボーイッシュなベリーショートの髪型をしていた、そして女子校ということもあり、このボーイッシュさが思春期の女子達には受けてしまい、先輩から後輩までの学内での同性にモテていたのだ。
 
 
 

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