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シャイニーストッキング
第13章 絡まるストッキング7      本部長大原浩一
 224 きよっぺの思い

「無理、ムリ、今更、勉強し直すなんて無理だから…」
 と、きよっぺは笑いながら言ってくる。

「ま、そう、そうか…」

「うん、それにさ、今更さぁ、東京になんて住みたくないし…」
 と、ポツリと呟いた。

 だが、なぜか、ザワザワとした騒めきは治まらないでいたのだ。

 なぜならば…

 私の知っている彼女ならば…

 いや、きよっぺならば…

 また勉強をし直して、その資格を再び生き返らせる事など簡単な気がするから…

 そしてそれは、私の大好きだった、いや、愛していたきよっぺはその位に優秀な女性であったから、その気になったら…
 と、思えるからである。

 しかしそんな事を考えている私の思いを他所に、彼女はまるで愛猫の如くにカラダを私にすり寄せてきて
「わたしさぁ…」
 さっきとはまた違った、更に明るい笑顔を浮かべて話してきた。

「本当はさぁ、いつかこっぺと再会できるんじゃないかってさぁ…
 ううん、また会いたくて、まさくんのお店に通っていたの…」
 と、まるでさっきの話しは終わりとばかりに、違う話しをしてきたのである。

「えっ…」
 
 そしてそんな話しに今度は、ザワザワがドキドキに変わったのだ。

 あの時…

 あの3日前の夜に、まさやんがチラっと言ってきた通りだ…

「実はさぁ、3年前に離婚して出戻ってきて偶然まさくんのお店に行った時にね…」
 …まさくんと話していたら、帰省する度にこっぺが店に寄るんだって言ってきたのよ…

「あ、ま、確かに…」
 確かに私は帰省すると、必ず一度はまさやんの店には寄っていた。

「でね、その話しを聞いてからはね…」
 するときよっぺは少し恥ずかしそうにはにかみながら…

「もう、こっぺに会いたくなっちゃって…
 ううん、会いたくて仕方なくなっちゃってさぁ…」

 私はそんな話しをしてくる彼女にドキドキしてきていた…




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