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シャイニーストッキング
第3章 黒いストッキングの女2 美冴
51 観察
私の脚を、真夏なのに暑苦しい黒いストッキングを穿いているこの脚を、電車の対面に座っている男が見つめていた。
ん、男の子か、大学生みたいだ…
一見20歳前後の大学生風の男の子が、単行本を読むふりをしながら私の黒いストッキング脚を見つめていたのだ。
そうか、ストッキングが好きなんだ…
私はそう思いながら彼の顔を、目を見る。
その目を見ると、やはり佐々木課長が思い浮かんでくるのだ。
やっぱり彼女はそうなのかな…
あの面談の夜に感じた彼女の目の意味を確かめるべく、次の日から私は仕事をしながらさり気なく彼女を観察し続けていた。
そしてやはりあの夜に彼女にも何かしらの想いや変化があったらしく、あの日を境に私を見ないように意識してきたのを感じたのだ。
だから、殆ど彼女とは以前のように私を見ているという目の視線は合わないでいた、たまに一瞬合う時もあるのだが、その時は彼女が瞬時に視線をズラしてきた。
そんな不自然さから何かはあるのは必然なのだが、今だに確信には至らないでいた。
しかし、そんな彼女を観察し続けて確実にわかったこともある。
やはり佐々木課長と大原部長は付き合っているか、もしくは2人の間には男女の関係があるのは間違いないことだと確信できたのだ。
多分、周りの人達にはわからないように巧妙に隠し、私のように彼女の目を観察するという目的で見ないとわからない程の隠匿さであった。
2人は時折目で会話をしていたのだ、そしてそれは本当に一瞬のことなのである。
誰でもそんな目と目の会話や合図はたまにはすることがあるだろう、だが、それが一日に頻繁にあるのだ、これは間違いないだろうと私は確信したのだった。
しかしこの2人のそんな関係が私には意外に思えた、なぜならあの鉄の女の異名を持つ彼女が、そう簡単に自分の上司と付き合うような安易なことをするとは思えなかったからだ。
だから唯一話す笠原主任にさり気なく聞いてみると、2人共にバツイチの独身であると確認でき、どうやら不倫ではない。
それじゃあの部長に上手く取り入って課長のポストになったのかと思えば、外資系の営業部からの昇進によるキャリアアップの異動だという。
ますます私は彼女に興味を持ってしまう。
そしてこんな事に興味を示すことに私自身は違和感を感じていた…
私の脚を、真夏なのに暑苦しい黒いストッキングを穿いているこの脚を、電車の対面に座っている男が見つめていた。
ん、男の子か、大学生みたいだ…
一見20歳前後の大学生風の男の子が、単行本を読むふりをしながら私の黒いストッキング脚を見つめていたのだ。
そうか、ストッキングが好きなんだ…
私はそう思いながら彼の顔を、目を見る。
その目を見ると、やはり佐々木課長が思い浮かんでくるのだ。
やっぱり彼女はそうなのかな…
あの面談の夜に感じた彼女の目の意味を確かめるべく、次の日から私は仕事をしながらさり気なく彼女を観察し続けていた。
そしてやはりあの夜に彼女にも何かしらの想いや変化があったらしく、あの日を境に私を見ないように意識してきたのを感じたのだ。
だから、殆ど彼女とは以前のように私を見ているという目の視線は合わないでいた、たまに一瞬合う時もあるのだが、その時は彼女が瞬時に視線をズラしてきた。
そんな不自然さから何かはあるのは必然なのだが、今だに確信には至らないでいた。
しかし、そんな彼女を観察し続けて確実にわかったこともある。
やはり佐々木課長と大原部長は付き合っているか、もしくは2人の間には男女の関係があるのは間違いないことだと確信できたのだ。
多分、周りの人達にはわからないように巧妙に隠し、私のように彼女の目を観察するという目的で見ないとわからない程の隠匿さであった。
2人は時折目で会話をしていたのだ、そしてそれは本当に一瞬のことなのである。
誰でもそんな目と目の会話や合図はたまにはすることがあるだろう、だが、それが一日に頻繁にあるのだ、これは間違いないだろうと私は確信したのだった。
しかしこの2人のそんな関係が私には意外に思えた、なぜならあの鉄の女の異名を持つ彼女が、そう簡単に自分の上司と付き合うような安易なことをするとは思えなかったからだ。
だから唯一話す笠原主任にさり気なく聞いてみると、2人共にバツイチの独身であると確認でき、どうやら不倫ではない。
それじゃあの部長に上手く取り入って課長のポストになったのかと思えば、外資系の営業部からの昇進によるキャリアアップの異動だという。
ますます私は彼女に興味を持ってしまう。
そしてこんな事に興味を示すことに私自身は違和感を感じていた…