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シャイニーストッキング
第14章 絡まるストッキング8        部長佐々木ゆかり
 19 激白…③

「はい、盗まれたんですっ」
 伊藤敦子さんがやや高揚気味な声で、そう強く言ってきたのだ。
 すると、わたしの隣の越前屋さんが、まるで相槌の様に強く頷いてくる。

「共に同じ想い、志しを必死に込めて二人で苦労して、そして一年近く掛けて精査を重ねて、何度もプレゼンしてようやく作った新しいカタチの二つの保険プランを…
『地震に特化した保険』
『自然災害に強い保険』
 と、いうタイトルまでそっくりそのまま使用して、総合企画部新規事業開発課が新保険商品として発表したんです」

「え、タイトルまで同じなの?」
 わたしはムカムカ、そしてイライラしながら訊き返す。

「はい、そうなんです、まるで嫌味の様にそっくりそのまま使ってきたんです…」
 そう悔しそうに言ってくる伊藤さんの目が少し潤んでいた。

「はい、あの常務、全てはあの真中常務の企てだったんです…
 あの真中常務が自分の派閥の実績を強めようと、わたしとあっちんの、あっ、いや、伊藤さんとの二つのプランを丸パクリして発売し、そっくり手柄を得たんです…
 それも事業開発課の発案として…」
 すると、ここで初めて、越前屋さんが話してきたのだ。
 そしてそう話してきた越前屋さんの顔も、やや高揚気味であった。

「真中常務って、あの?…」

「はい、あの顧客の運用資産をおそらく私的に運用と使い込みをし、多額の不良債権を作り、内部告発されたあの常務です」
 
 その事実の概要は、先に大原本部長からあらかた訊いて知っていた…

「確か連休明けに本社の監査を入れて、警察に告発するって…」
 わたしは大原本部長から訊いた内容を呟く。

「あ、はい、そうらしいですね」
 そう越前屋さんが頷くと…

「えっ、そうなのっ、そんな展開になっているのっ?」
 と、伊藤さんが驚きの声を上げてきたのである。

「うんそうなの…
 あっちんが有給消化をしている間にそんな急展開になったのよ、あの吸収合併の完全子会社化によってね…」
 今度は越前屋さんは笑顔でそう言ったのだ。

 どうやらこの二人は、越前屋さんを『えつ』そして伊藤さんを『あっちん』と、お互いにそう呼びあっている位に仲が良いみたいである…




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