この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
シャイニーストッキング
第15章 絡まるストッキング9     美冴とゆかり
 3 思惑の余韻

 だが…

 そうは思った、想ってはいるのだが…

 冷静に考えるとそれは現実的にはあり得ないことであり…

 ただ、昨夜からの今朝にかけての昂ぶりの余韻のせいだ、とも分かってはいるのであった。

 しかし、朝、ホテルをチェックアウトして、レンタカーに乗り、いざ東京に帰宅するという時点になって…
 なんとなくだが、再び、熱い、和哉の想いが、ハンドルを握っている彼の横顔から…

『まだ帰りたくはない』
『まだ、もっともっと一緒にいたい』
 と、和哉のそんな想いがひしひしと伝わってきていたのである。


 そしてまだわたし自身の、和哉に対する様々な想い、思い、思惑の余韻が続いているのは分かっていたから…

 もしも、万が一…
 
 大人の男へとひと皮剝けた今の和哉が強引に迫ってきたならば…

 きっとわたしは和哉を…

 彼を…

 拒否できないであろう…

 いや、絶対に拒否など出来ない事は分かっていたのだ。

 そしてもし拒否せずに受け入れてしまったならば…

 せっかくお互いに良い思い出としての、この、今回のお墓参り行脚が…

 最悪の思い出となり、いや、これから先の最悪な二人の関係の始まりになるという事実は…

 明白なのであった。

 そして、それは、多分…
 和哉自身も分かっている筈なのだ。


 なぜなら和哉は聡明な男の子、いや、男であるから…

 だけど、今のこのレンタカー内の二人の雰囲気、そしてお互いの想い、思い、思惑は同じであり、かろうじてお互いを押さえている様なピンと張った緊張感に覆われており、正にちょっとした事でその緊張の糸が切れてしまうような…

 一触即発の状態といえるのであった…

 だから、わたしは必死に考え、そして、自身の心の中で正解、解答を見つけたのである。


 それは…

 ゆかりさんとの約束、そして彼女の存在感であったのだ。

 
 そして、それが…

「実は、今、茨城県の港町の魚市場にいるんですけど…
 カニとか、海鮮系は大丈夫かなぁって…」

 と、いうこのゆかりさんに対する電話であったのである…





/2682ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ