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第15章 絡まるストッキング９　　　　　美冴とゆかり

　12　迷走

　そしてわたしは戸惑いと昂ぶりながら部屋中の掃除をしていく。

「ふうぅ、よし、こんな感じで大丈夫かなぁ…」
　約２時間、集中して部屋中の掃除をしたのでかなり疲れた、そして汗をたっぷりかいてしまった。

「まだあと２時間近くあるから…」
　わたしはシャワーを浴びる。

　美冴さんがウチに来る…

　魚市場でお土産を買ってきてくれると言っていた…

　え…

　て、ことは、ウチで食べるのかな…

　お酒でも飲みながら女子トーク…

　うわぁ…
　ドキドキが増してくる。

　は…

　もしかしたら酔っちゃって寝ちゃう…

　いや、泊まるかも…

　更にドキドキが増してきて…

　そして…

　ウズウズもしてきてしまう…

　だって…

　わたしは２日連チャンで…

　美冴さんを想い、慰めてしまったようなモノだから…

　いやいや、それは…

　まさか、それは…

　ドキドキ…

　ワクワク…

　そしてウズウズしてきていた…

　そんな邪な想いの昂ぶりと、高鳴りと、騒めきを感じながらシャワーを出て、ドレッサーの前に座る。

　女同士だものスッピンでいいわよね…

　あ、いや、でも、美冴さんは出掛けた帰りだから化粧はしているのか…

　ああどうしよう…

　もしかしたら出掛けるかもしれないし…

　ああ…
　まるでわたしは初めてデートする前の昂ぶりの様に迷い、悩み、浮かれてしまう。

　とりあえず軽く、眉毛は書いて、と…

　あ、口紅は…

　ああ、どうしよう…

「あ、そうだ、何を着よう」
　
　わたしは更に、迷い、悩み、浮かれてしまう…

　ああ、どうしよう…

　ブー、ブー、ブー、ブー…

「あっ」
　そんな迷走していたら、携帯電話が着信する。

　あ、み、美冴さんからだ…

　時刻は午後３時半を少し過ぎたあたりであった。

　ああ、ヤバい、早過ぎるわ…

　ドキドキ…

　ワクワク…

　ウズウズ…