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シャイニーストッキング
第15章 絡まるストッキング9     美冴とゆかり
 41 女子トーク(2)

「一緒にバイトしていた…
 大学生なんです…」

「ええっ、大学生っ、きゃあ…」
 ゆかりさんはハイテンションな悲鳴を上げてきた。

 わたしは腹を決めたのだ、だが、さすがに当時の相手が高校二年生の17歳の男の子とは云えなかったのだ…
 だから、せめて、大学四年生という設定を咄嗟に自分の中で描いたのである。

 それさえクリアできれば、そこまで話しを作り変える必要がないから…
 それにパート主婦と大学生アルバイトという設定ならば、よくありそうな感じでもあると思ったのであった。

「うわぁ、なんかぁ、ドラマみたい…」
 現に、ゆかりさんには違和感が全く無いようであるし…

 そして腹を決めたわたしは、ザァっと大まかな感じで、和哉との約二週間の禁断の逢瀬の話しをしていったのである。

「ええっ、それでぇ、ついこの前にぃ、偶然にぃ、再会したのぉ…
 きゃあぁ、もうドラマそのものじゃないのぉ…」
 ゆかりさんのテンションはマックスになっていた。

 そして、このわたしの作り変えた和哉は、大学を卒業して就職をわたしを探す為に東京にした…
 と、云ったのである。

「うわぁ、そんな事ってぇ…
 本当にあるんだぁ…
 なんかぁ、すごいお話しだわ…」

「はい…そうなんです…
 まさかの再会をした時は、さすがにわたしも信じられませんでした…」
 それで、紆余曲折あっての昨日のお墓参り行脚であり、昨夜の一晩限定の逢瀬であった…
 と、だいたいかいつまんではなしたのだ。

「でも決めては、ゆかりさんのあの
『男なんてヤらせちゃえばいいのよ』の言葉なんですけどね…」
 と、重くならないように、微笑みながら軽い口調で言ったのである。

「あっ、いや、それは責任重大だわ…」
 するとゆかりさんは、ハッという表情で呟いてきた。

「いいえ、わたしはあのゆかりさんの言葉にリスペクトされて、そして結果的にはヤっちゃったんですけど…
 ヤっちゃって、よかったです…」
 少し恥ずかしいけど、わたしはそう言ったのである。

「ええ、よかった……の?」
 と、ゆかりさんは少しニヤリと笑う。

「えっ、違いますよっ、よかったの意味が違いますからぁ」

「えぇー、そうかなぁ…
 なんかぁ、違うよかった、ううん、良かったに聞こえたけどぉ…」
 更にニヤけながらそう言ってきた。


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