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第15章 絡まるストッキング９　　　　　美冴とゆかり

　46　女子トーク（7）

　やっぱり…

　まさか、まさかの…

　不倫だった…

　ドキドキ…

　ワクワク…

　心が一気にハイテンションになってしまう。

　
　そして美冴さんは話してくる…

「はい…
　実は、相手は…
　結婚生活中にパートしていたファミレスのバイトの…………」

　そんな美冴さんの告白に、わたしの心はすっかり興味津々と、好奇心いっぱいになってしまい、おそらくはそんなゲスな想いにキラキラとした目を輝かせているであろう、と自覚をしていた…
　そして、そんな美冴さんの告白的な言葉に、うん、うん、と、ヤジ馬的に訊きながら頷いてしまっていたのだ。

「一緒にバイトしていた…
　大学生なんです…」

「ええっ、大学生っ、きゃあ…」
　わたしはそんな美冴さんの予想外の言葉に、思わず、ハイテンションな悲鳴を上げてしまう。

　
　まさかの不倫…

　まさかの年下の、それも大学生の男の子…
　わたしの予想を遥に上回ってきたのである。

「うわぁ、なんかぁ、ドラマみたい…」

　それにパート主婦と大学生アルバイトという関係なんて…

　本当にあるんだぁ…

　本当にドラマみたい…

　すると美冴さんは、きっとわたしに話す事に腹を括ったのであろう…
　ザァっと大まかな感じで、その年下の大学生の男の子との約二週間の禁断の逢瀬の話しをしてきたのであった。


「ええっ、それでぇ、ついこの前にぃ、偶然にぃ、再会したのぉ…
　きゃあぁ、もうドラマそのものじゃないのぉ…」
　そんな、まるでドラマみたいな展開に、わたしのテンションはマックスになってしまう。

　そして、その大学生の男の子は、大学を卒業してからの就職をなんと、美冴さんを探す為に東京にした…
　と、云ってきたのである。

「うわぁ、そんな事ってぇ…
　本当にあるんだぁ…
　なんかぁ、すごいお話しだわ…」

　本当に、ドラマか映画のストーリーみたい…
　と、心から思い、感心し、また驚いてもいた。


「はい…そうなんです…
　まさかの再会をした時は、さすがにわたしも信じられませんでした…」

　そんな劇的な再会を果たし、それで、紆余曲折あっての昨日のお墓参り行脚であり…

　そして昨夜の一晩限定の逢瀬であった…
　と、だいたいかいつまんで話してきたのである。