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シャイニーストッキング
第4章 黒いストッキングの女3 ゆうじ
 30 二人の刻 ⑦

 「うん…」

 心が震えていた、泣きそうであった。
 でも、もう泣かない。
 嬉しいのに泣くのは変だ。

 もう泣かない、これからは笑うだけだ…

 私はゆうじのその碧い目を見てそう思っていた。
 
 これからは、笑いながら二人で共に歩んでいくのだ…

 「寒い…」
 私はそう言いながら布団に潜り込み、ゆうじに抱き付いていく。
 彼の温もりに、感触に、匂いにホッとする安心感を感じていたのだ。

 「なんかノドかわいたな…」

 「何か飲む?」

 「うん、いいよ、俺がやる、あ、コーヒーでも煎れようか」

 「うん…ありがとう…」
 こんなやり取りも嬉しかった。

 普段から彼は週2~3日はサーフィンに通っている、場所は福島、茨城、千葉、神奈川、静岡県と東京から日帰り可能な各県のポイントを、その入ってくる情報を元に選んで行っているそうだ。
 そして大抵はこの午前3時前後に起きて出掛けるか、バーの状況では寝ないで直行の時もあるらしい。
 アマチュアサーファーとはいえ、スポンサーは付いているし、雑誌等の関係もあるし、何よりサーフショップの店長もしているから、プロの大会の賞金が無いだけでプロ活動と殆ど変わらない生活であった。

 ノリくん曰く、
 そこいらのヘボプロサーファーより全然稼いでいるっスよ…
       …らしいのだ。

 「あぁ美味しい」
 彼の煎れてくれるコーヒーは本当に美味しい、この1杯で心もカラダも和み、温まり、すっかり目が醒めた。
 そして私はベッドに寄り掛かりコーヒーを飲んでいる彼を見る。

 サーファー特有の大胸筋と背中の三角筋の筋肉の張り方が凄い、そして割れた腹筋。
 体脂肪はひと桁台だそうだ。

 私は手を伸ばしてこの割れた腹筋に触れる、ナマ腹筋は陸上部時代に見てはいたが、触ったのは彼が初めてであった。

 「ん…」
 「腹筋…すごい…」
 「そうかぁ、やはり30過ぎてから緩くなってきててさ…」

 いや、全然緩くないけど…

 「昨日は明け方から千葉の海に行ったんだけど、やはり寝ないで行ったからカラダ重くてさ、やっぱ30過ぎるとダメだよなぁ…」

 昨日の明け方、MIKACOさんが帰ってから海に行ったんだ…

 本当は私にはひとつだけ訊いておきたいことがあって、胸の奥にしまって置いていることがあるのだ…






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