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シャイニーストッキング
第5章 黒いストッキングの女4 部長大原浩一
10 太陽と月
その時笠原主任が
あの二人からは同じ匂いを感じるんですよね…
と、言ったのだ。
「同じ匂いって…」
「うーん、何ていうか…」
笠原主任曰く
云うならば、佐々木ゆかり課長は太陽で、黒い女こと蒼井美冴は月なのだ…
と、感じるのだと言ってきた。
ただ、単純な明と暗ではなくて、互いに持っている能力を表に出しているのがゆかり課長であり、隠しているのが蒼井美冴であると、だから太陽と月のような関係であるように感じるのだが、蒼井美冴が隠している能力を表に出したら一気に太陽のように明るく輝き出し、ゆかり課長と蒼井美冴という二つの太陽が莫大なエネルギーを発するのではないのか…
と、笠原主任がそう言ってきたのである。
たが、その時の私には笠原主任の言っている事の半分も理解できずに、蒼井美冴の履歴と経歴と持っているビジネス資格のスキルの高さを以前にゆかりから聞いていたから、ただ単にその事を言っているのだろう、と、いう位にしか考えていなかったのだ。
要は笠原主任はとにかくゆかりを高く評価しており、そして蒼井美冴のこともよく観ているということだろう、と、その時はそう思っていたのであった。
そしてこの先、もし、この二人の絡むこんな時はまた笠原主任に聞けばいいや位の程度に考えていたのである。
「…なんか笠原主任は蒼井美冴を買っているみたいで…」
だからゆかりがそう言ってきたのも簡単に思っていたのだ。
「そうなんだ、ま、あれだけの履歴があればそう思うんじゃないのか」
「うーん、まあ、それはそうなんですけどねぇ…」
どうやらゆかりは釈然としないようであった。
「だが、どうせ、また、正社員雇用も断ってくるんじゃないのか」
「うん、多分…」
でもゆかりには何かが引っ掛かっているようであったのだが、私には、なぜこんな欲情するのか、と、いう事の方がこの時は重要であったのだ。
「でも、なんとなく面接すんのもイヤなんですよねぇ」
「なぜ…」
「なんとなくなんだけど、なんか私のことを見透かしているような…あのおぼろげな目がさぁ…」
「見透かす…」
「うん、おぼろげな目…」
「おぼろげな目ねぇ…」
その時、本当にあの黒い彼女と一度話し、そのおぼろげな目を自分自身の目で見てみたいと心から思ったのだ…
その時笠原主任が
あの二人からは同じ匂いを感じるんですよね…
と、言ったのだ。
「同じ匂いって…」
「うーん、何ていうか…」
笠原主任曰く
云うならば、佐々木ゆかり課長は太陽で、黒い女こと蒼井美冴は月なのだ…
と、感じるのだと言ってきた。
ただ、単純な明と暗ではなくて、互いに持っている能力を表に出しているのがゆかり課長であり、隠しているのが蒼井美冴であると、だから太陽と月のような関係であるように感じるのだが、蒼井美冴が隠している能力を表に出したら一気に太陽のように明るく輝き出し、ゆかり課長と蒼井美冴という二つの太陽が莫大なエネルギーを発するのではないのか…
と、笠原主任がそう言ってきたのである。
たが、その時の私には笠原主任の言っている事の半分も理解できずに、蒼井美冴の履歴と経歴と持っているビジネス資格のスキルの高さを以前にゆかりから聞いていたから、ただ単にその事を言っているのだろう、と、いう位にしか考えていなかったのだ。
要は笠原主任はとにかくゆかりを高く評価しており、そして蒼井美冴のこともよく観ているということだろう、と、その時はそう思っていたのであった。
そしてこの先、もし、この二人の絡むこんな時はまた笠原主任に聞けばいいや位の程度に考えていたのである。
「…なんか笠原主任は蒼井美冴を買っているみたいで…」
だからゆかりがそう言ってきたのも簡単に思っていたのだ。
「そうなんだ、ま、あれだけの履歴があればそう思うんじゃないのか」
「うーん、まあ、それはそうなんですけどねぇ…」
どうやらゆかりは釈然としないようであった。
「だが、どうせ、また、正社員雇用も断ってくるんじゃないのか」
「うん、多分…」
でもゆかりには何かが引っ掛かっているようであったのだが、私には、なぜこんな欲情するのか、と、いう事の方がこの時は重要であったのだ。
「でも、なんとなく面接すんのもイヤなんですよねぇ」
「なぜ…」
「なんとなくなんだけど、なんか私のことを見透かしているような…あのおぼろげな目がさぁ…」
「見透かす…」
「うん、おぼろげな目…」
「おぼろげな目ねぇ…」
その時、本当にあの黒い彼女と一度話し、そのおぼろげな目を自分自身の目で見てみたいと心から思ったのだ…