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シャイニーストッキング
第5章 黒いストッキングの女4     部長大原浩一
 22 律子 ⑨

 7月30日水曜日午前6時15分

 ブー、ブー、ブー…

 突然、枕元の携帯電話のバイブが震え、着信を伝えてきたのだ。
 それは正に律子にフェラされ、2度目の射精寸前のタイミングであった。

 バイブに震える携帯電話の画面には
 佐々木ゆかり課長              
 と、表示されている。

 あ、ま、まずい…

 何をしているのかなどゆかりにはわかろうはずがないのだが、その携帯電話の画面を見てなぜか焦ってしまった。
 そしてまだ律子はしゃぶり続けている。
 射精寸前のズキズキする快感の疼きと、急に湧き起こった後ろめたさの焦燥感のドキドキが、私の動揺に拍車を掛けてくる。

 そして彼女はしゃぶり続けながら私を見つめ
 電話出ないの…
 と、いじわる気な小悪魔的な瞳に変わり、無言で語ってきたのだ。
 私はそんな彼女の瞳に促され電話に出た。

 「…もしもし」
 「あ、おはようございます、秘書のゆかりです」
 「う、うん…」
 「あれ、まだ寝てました?」
 「い、いや…」
 ゆかりはこっちの状況など露ほども知らずに昨日の秘書役のテンションのままであったのだ。
 そして律子はまだ私のモノをしゃぶっていた、多分、私の狼狽えが面白くてわざとしゃぶり続けているのであろう。

 「あれ、大丈夫ですか…」
 「あ、うん、どうした…」
 「なんか…あ、隣に女がいたりして…」
 「えっ…な、なに」
 狼狽えてしまい、なにを言ってるんだ…と、言えない。

 「え、いや、朝からすいません」
 「ほ、本当だよ、寝覚めにからかわないでくれよ」
 本当にゆかりの勘は鋭い。
 私は咄嗟にしゃぶり続けている律子を見て
 頼むから辞めてくれ…
 と、必死に目で訴えたのだ。
 するとようやく律子は小悪魔的な笑みを浮かべ、唇を離してくれた。

 「だって部長からかうと面白いんですもん、ごめんなさい」
 「まったく…」
 私は律子がしゃぶるのを止めたので少し落ち着きを取り戻し、必死に繕う。

 「あ、そうそう………の件ですよ」
 ゆかりは昨日のゴルフで今朝に変更になった合併する保険会社の営業会議の確認の電話をしてくれたのであった。

 「あっ、すっかり忘れてたっ」
 「ほらぁ、やっぱりぃ、そんな気がしたんで念の為に電話したんですよ…」

 本当に助かった…
 
 




 
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