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シャイニーストッキング
第5章 黒いストッキングの女4 部長大原浩一
23 律子 ⑩
「あっすっかり忘れてたっ」
「ほらぁやっぱりぃ、そんな気がしたんで念の為に電話したんですよ」
「あ、ありがとう、ホント助かったよ」
「一応、専属秘書なんで…」
「礼はするからさ」
「はいっ、高いですよ」
ゆかりはそう笑いながら言って電話を切ったのだ。
助かった…
そうホッとしていると、律子が小悪魔的な笑みを浮かべて私を見ていた。
「山崎専務が褒めていた例の女課長さんですね」
私はドキッとしてしまう。
「なんで…」
「お店で話しているのをちゃんと聞いてますから」
「あ、そうなのか」
「でも、ずいぶんと仲が良さそうで…」
「あ、いや、そんなこと…」
そうなんでしょ…
と、彼女の目が語りかけてくる。
ここにも勘の鋭い女がいたのだ。
すると彼女はスッと近寄り、すっかり萎んでしまった私のモノを見つめ
「続きします?」
また小悪魔的な笑みを浮かべてそんな事を言ってきた。
「あ、いや、勘弁してくれ」
私はまたここでも、狼狽えてしまう。
「うふ、かわいい人…」
そう呟くと、スクッと立ち上がりオープンキッチンへと歩いていった。
その大きなダボダボの白いブラウスを羽織った彼女の後ろ姿は、正に8頭身の凜とした姿勢が美しい。
そして私はその後ろ姿を眺めながら改めて朝日の差し込むこの部屋を見渡したのだ。
「ほおぉ…」
そんなため息が出てしまう程の高級なマンションである。
コンクリート打ちっ放しの壁の、恐らく30畳はあろうかというオープンキッチンのワンルームで、リビングの角の窓際に薄いレースのカーテンでのみ仕切ってあるスペースにダブルベッドが置いてあり、そしてこの広いリビングにはそのベッド以外には二人掛けのソファーとテレビがポツンとあるだけなのだ。
一つだけドアがあるのはクローゼットらしい。
この広いリビングには余計なモノはほとんどなく、そしてこの部屋からは生活の臭いが全くしないのだ。
するとキッチンの方から芳しいコーヒーの香りがしてきた。
「ブラックでよろしくて…」
「あ、うん」
私はトランクスにTシャツで二人掛けのソファーに座る。
すると彼女はスッと灰皿と朝刊を出してきた。
朝刊を取っているのか…
私はふと、この差し出された朝刊になんとなく影を感じたのだ。
「あっすっかり忘れてたっ」
「ほらぁやっぱりぃ、そんな気がしたんで念の為に電話したんですよ」
「あ、ありがとう、ホント助かったよ」
「一応、専属秘書なんで…」
「礼はするからさ」
「はいっ、高いですよ」
ゆかりはそう笑いながら言って電話を切ったのだ。
助かった…
そうホッとしていると、律子が小悪魔的な笑みを浮かべて私を見ていた。
「山崎専務が褒めていた例の女課長さんですね」
私はドキッとしてしまう。
「なんで…」
「お店で話しているのをちゃんと聞いてますから」
「あ、そうなのか」
「でも、ずいぶんと仲が良さそうで…」
「あ、いや、そんなこと…」
そうなんでしょ…
と、彼女の目が語りかけてくる。
ここにも勘の鋭い女がいたのだ。
すると彼女はスッと近寄り、すっかり萎んでしまった私のモノを見つめ
「続きします?」
また小悪魔的な笑みを浮かべてそんな事を言ってきた。
「あ、いや、勘弁してくれ」
私はまたここでも、狼狽えてしまう。
「うふ、かわいい人…」
そう呟くと、スクッと立ち上がりオープンキッチンへと歩いていった。
その大きなダボダボの白いブラウスを羽織った彼女の後ろ姿は、正に8頭身の凜とした姿勢が美しい。
そして私はその後ろ姿を眺めながら改めて朝日の差し込むこの部屋を見渡したのだ。
「ほおぉ…」
そんなため息が出てしまう程の高級なマンションである。
コンクリート打ちっ放しの壁の、恐らく30畳はあろうかというオープンキッチンのワンルームで、リビングの角の窓際に薄いレースのカーテンでのみ仕切ってあるスペースにダブルベッドが置いてあり、そしてこの広いリビングにはそのベッド以外には二人掛けのソファーとテレビがポツンとあるだけなのだ。
一つだけドアがあるのはクローゼットらしい。
この広いリビングには余計なモノはほとんどなく、そしてこの部屋からは生活の臭いが全くしないのだ。
するとキッチンの方から芳しいコーヒーの香りがしてきた。
「ブラックでよろしくて…」
「あ、うん」
私はトランクスにTシャツで二人掛けのソファーに座る。
すると彼女はスッと灰皿と朝刊を出してきた。
朝刊を取っているのか…
私はふと、この差し出された朝刊になんとなく影を感じたのだ。