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シャイニーストッキング
第19章 もつれるストッキング3          常務取締役大原浩一
 141 誤魔化しの…

 その無意識なキスは、私の心と愛情の昂ぶりと高まりの表れであり…
 
 そしてもう一つ…

 確かにさっきの竹下雪恵くんのストッキング脚の魅力にも心を揺らがせてしまった、という想いに対する律子への誤魔化しの意味のキスでもあったといえる…
 だってストッキングフェチの変態的な性癖嗜好の本能は、どうしたって、無意識に、目の前のストッキング脚には目が、心が、高まりが揺れ動いてしまうから。

 そしてさっきは、一瞬とはいえ、竹下くんのストッキング脚の誘惑に著しく心を揺らがせてしまったから。

 だけどそれはストッキングフェチにしか分からない筈の心理であるから…
 それにその想いは、ストッキングフェチ嗜好を持つ男以外には理解されないであろうから。

 そう…
 こうして必死に誤魔化すしかないのである。

「あ、あん…ち、ちょっとぉ…も、もぉ、あ、アナタぁ…」
 すると律子は首を振りながら私の唇をキスから逃げて、そう囁いてきた。

 そして、今、私に対して『アナタ』と囁いた…
 つまり、それは、律子の心とカラダの昂ぶりの高まりを意味し、表す言葉。

「もぉ…周りに見えちゃいますからぁ」

 だが、そんな言葉とは真逆に…
 律子の目は濡れていた。

 いや、濡れ、潤んでいる…
 つまり、それは、律子の欲情の昂ぶり、高まりを表している。

「あ、いや、つい、堪らなくなって…」

 誤魔化しの言葉は少なくてよい…
 そう、最近の私はウソ、誤魔化しが少し上手くなってきていた。

 あ、いや、違う…

 この律子への愛情の高まりと昂ぶりはウソ、いや、嘘、詐りのない事実。

 本当の、ホントの想い、思いなのだ…

「いや…愛している…あ、いや、律子のじゃないと…」
 その本当の思いがつい…
 この言葉に漏れてしまった。

「も、もぉ、ホントかなぁ…」

 そして律子に、その想い、いや、私の愛情の昂ぶりが伝わったみたい…

「……………」

 律子は濡れて、潤んだ欲情の目で見つめ…
「……っ」
 無言でズボンの中をギュッと握ってきたのだ。

 そして…

「出ましょう…」
 
 私の心をいつも震わす甘い声音で囁いてきた…
 


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