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シャイニーストッキング
第19章 もつれるストッキング3          常務取締役大原浩一
 195 『公私』の使い分け

「ところで何時頃に東京には着くのかな?」
「はい、え…と、確か、13時半前には着く予定です」
「そうか、じゃ、東京に着いたらとりあえず昼飯を食おうか…」

「あ、でも…」
 私がそう言うと律子は言い澱む。

 どうやら律子は仕事中での…
 つまりは仕事モード中は完全に公私の『私』つまりはプライベートとは分けたいらしく、業務中での『公』の時間中は食事さえ別にしたい様なのだ。

 だからこそそんな律子の考え、思いを分かってているからこそ…
 そしてまた、さっきの僅かではあるが彼女の微妙な心の揺らぎからの失言である『アナタ』という言葉を聞いてしまったからこそ…

「いや、いいんだよ、私は律子と昼飯が食べたいんだよ」
 と、そう言い切った。

「えっ、あ、は、はい…」
 すると見た目には平静を装ってはいるが、パァッと僅かに目が輝き、いつもの私の心を昂ぶらせる声音に変わったのだ。

「それに…あ、さ、佐々木準備室室長には時間は云ってはいないんだろう?」
 そう問うと…

「はい、あ、ただ、どうやら今日も例の『新プロジェクト』の進捗により本社のシステム情報部に詰めているとか…」
「ほう、そうか、じゃ、その進捗は例のシステムプログラムの件なんだろうなぁ?」
「そうかもみたいですね」

「うん、じゃあとりあえずは東京駅に着いたらまずは一緒に昼飯を食おう」
 そして私はそう力強く言った。

「は、はい、わかりました」
 すると律子はやや嬉しそうにそう返事をしてくる。

 確かに常務と秘書という関係ではあるのだから、キッチリとした、そしてハッキリとしたこんな明確な、そして何処で誰が見ているやもしれないからこの様に『公私』を分け、別ける必要はあるのだが…
 出張帰りに常務と秘書が昼食を共にする事が変である筈がない、いや、ある意味、普通なのだ。

 それに内心は、新潟市内観光を急遽取り止めしたという流れもあるのだから昼飯くらいは一緒に食べたい…
 そしてその後に気持ちの切り替えをしたいのだ、と、私は考える。

 ただ以前からゆかりもその点については必要以上に警戒し、意識をしてはいた、だが、今日、この出張帰りでは逆にそのくらいはいいだろう…
 そう思ってもいた。
 
 またそれとは別に、脳裏にはさっきの律子からの言葉が…

 
 
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