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シャイニーストッキング
第20章 もつれるストッキング4     律子とゆかり
 2 昂ぶりのわけ…

 そして午後2時半…
 わたし達、越前屋朋美、蒼井美冴さんの3人は
『○△生命保険株式会社本社ビル』を訪れる。

「うわぁ、大きなビルだわぁ」
 そう呟く美冴さんの様子からは、さっきまでのタクシー内での伊藤敦子という新たな存在を巡るわたしとの遣り取りはすっかり消えてしまった感じが伝わってくる…
 そして改めてこの本社ビルを見上げながら、この破綻寸前まで傾いたとはいえ、吸収合併によりかろうじて国内ランキング5社内という地位を維持しているこの生保会社の本社ビルの大きさに目をキラキラと煌めかせながら見上げていた。

 この本社ビルは新橋駅前という都内有数の好立地に鎮座し、かつ25階建ての自社ビルでもあった…
 だから、上層階の約半分を占有し、その下層階フロアからは賃貸しているので、この本社ビル内には様々な会社等が幾数社も存在している大きなビルといえる。

 だけど、今のわたしの脳裏の、いや、心の中ではまださっきまでのタクシー内での美冴さんとの遣り取りがザワザワと蠢き、心の揺らぎと昂ぶってしまった疼きの余韻がまだシワリと尾を引いていた。

 でも今は仕事中なのである、頭を、思考を、気持ちを、仕事モードに切り替えをしなくてはいけない…
「さあ行きましょうか…」
 わたしはそんな自分に言い利かせる意味でもそう呟き、そして三人でその本社ビルへと入っていく。

 実は、今日のこの来社はわたし自身も初めてであった…
 そしてまたこうして改めて見上げるこの生保会社の本社ビルの大きさに、内心かなりのときめきを感じてもいた、いや、ますます昂ぶりつつあったのだ。

 なぜならばそれは…
 この破綻寸前まで傾いたこの生保会社を生まれ変わらせ、復活再生させるという大きなプロジェクトの一端といえる『新プロジェクト』を、いや、かなり比重のあるその仕事をこのわたし自身が担っているという自負の想いからであった。

 いいや違うかも…
 この『新プロジェクト』という企画の成功はこの生保会社を蘇らせるだけではなく、これからの日本の時代の大きな変革のひとつの先駆け、魁に成るやもしれない可能性を秘かに感じていたからである。

 そう、インターネットという大きな変革への先駆けに…

 そんな昂ぶりの想いを秘かに抱きながら、わたしはこの本社ビルのエントランスに向かっていく。



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