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シャイニーストッキング
第20章 もつれるストッキング4     律子とゆかり
 8 常務室直通電話

 わたしは、そんなニ歩、三歩と前進したというこの進捗状況を理解できた瞬間に…
『ああ、じゃぁ、さっそく彼に報告しなくちゃ』
 と、いう想いが浮かんだのである。

 いや違う…
 
 わたしはそんなこの状況にかこつけて
 彼、大原浩一の声が…
 彼の顔を…
 聞きたくなり、見たくなってきたのだ。

「じゃぁ、とりあえず、ううん、早速大原常務にも報告しなくちゃ…」
 わたしはそう独り言の様に呟くと…
「うんそうね、そうよね、報告しなくちゃね」
 と、美冴さんはまるでそんなわたしの心の心の声が聞こえたかの様に応えてくれた。

「ですよね」
 わたしはそんな美冴さんの応えにこの心の想いを押されたかの様に昂ぶってしまい…
「じゃぁ、早速」
 そう呟きながら携帯電話を取り出した。
 
 そして…
「え…と、常務室はと?」
 携帯電話のメモリーを検索していく…
 本来ならば彼の携帯電話に直接掛けたいのだが、美冴さんだけならば構わないのだが、この場には越前屋さんや中島さんも一緒にいるからなんとなく彼に直接電話をするのははばかれたのだ。

「あ、これだわ…」
 わたしは常務室直通電話番号を発信する。

 プルプルプル、プルプルプル…

「あら?」
 以前に何回か掛けた折には直ぐに、あの常務専属秘書である松下さんが出たのだが…
 ツーコール、スリーコール…と呼んでいても出ない。

 そして…
 
 プルプルプル、ピーーー、ガチャ…
 と、いつもとは違う呼び出し音が聞こえ…
「はいもしもし、○△生命秘書課田中でございます…
 本日はこちらの大原常務室専用電話は秘書課転送となっておりまして…」

「え?」 
 わたしはこの予想外の応えに一瞬動揺してしまう。

「あ、はい、本日は大原常務は出張をしておりまして、御用件は秘書課転送で承っております」

「え、出張って?…」
 そしてまた予想外の返答に更に言葉が詰まってしまう。

「あ、はい、本日大原常務は出張で不在となっておりまして…
 御用件ございますならこちらで承ってお伝えしますが…」

「あ、いや、そ、そうなんですか?」
 わたしの心はさっきまでの昂ぶりから、一気にザワザワと騒つき始めてきた。

「はい、え…と、どちら様でしょうか?」
 この電話に出ている秘書課の田中さんが訝しげに訊いてくる。



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