この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
シャイニーストッキング
第1章 和哉

27 夢の続き ②
和哉は不安でザワザワしていた。
朱美の休憩で二人になっても仕事上の最低限の会話しかなかった。
二人だけになれば何かしら話しかけてくれて、ホッとひと安心できると思っていたのだが完全に期待が外れてしまった。かといって和哉自身から気の利いた言葉を掛けることなど、ただでさえ同級生の女子にさえ日常会話もおぼつかない和哉には到底無理なことである。
昨日のことじゃなくてもひと言でもいいから何か話しかけて欲しかったのに、それだけでこの不安のザワつきが消えるのに…
そして朱美の休憩が終わり、入れ替わりに美冴が休憩に入る。
ここまで無視なんだから、きっと昨日のことを無かったことにするつもりなんだ…
胸のザワザワとした不安感が絶望感へと変わっていくようだった。
「なんかぁ今日の和哉くんさぁ、なんだか元気ないねぇ、どっかぁ調子でも悪いのぉ?…」
朱美が明るく問いかけてきた。
「えっ、いや、そんなことないですよ」
「えぇーそうかなぁ、表情もちょっと暗いような……、あっ、もしかしてぇ…」
「えっ」
「もしかしてぇ、彼女にフラれた…とか?」
「えっ」
まさに今の情況に近い気がして一瞬ドキッとした。
「ち、違いますよ、だいたい僕は彼女なんていませんし、いたことないし…」
慌てて否定する。
そうなんだ、確かに美冴さんは彼女なんて存在じゃない、彼女どころかたまたま昨日あんな風になっただけで、美冴さんにとってはなんてことないことなんだ…
「そうなのぉ…」
朱美は悪戯っぽい笑顔を見せた。
だいたい今までだってほとんど話したことなかったじゃん、僕が一人で勝手に舞い上がってるだけなんだ…
不安感から絶望感、そして自虐へと和哉の心境は激しく揺れ動いていく。
昨日のことなんて美冴さんにとっては大したことじゃないんだ、僕が舞い上がってるだけなんだ…
「戻ったよ、和哉くん休憩どうぞ…」
「あ、はい…」
そう声を掛けられ振り向く
あっ、ち、違う…
すれ違いざまに漂ってきた美冴の香りがいつもと違うのだ、いつもの甘い香りではなく柑橘系の香りに変わっており、出勤してから朱美の香りだと思っていたのだが美冴からの香りであった。
あっ…
そしてストッキングの色艶も違っていたのだ。
和哉は不安でザワザワしていた。
朱美の休憩で二人になっても仕事上の最低限の会話しかなかった。
二人だけになれば何かしら話しかけてくれて、ホッとひと安心できると思っていたのだが完全に期待が外れてしまった。かといって和哉自身から気の利いた言葉を掛けることなど、ただでさえ同級生の女子にさえ日常会話もおぼつかない和哉には到底無理なことである。
昨日のことじゃなくてもひと言でもいいから何か話しかけて欲しかったのに、それだけでこの不安のザワつきが消えるのに…
そして朱美の休憩が終わり、入れ替わりに美冴が休憩に入る。
ここまで無視なんだから、きっと昨日のことを無かったことにするつもりなんだ…
胸のザワザワとした不安感が絶望感へと変わっていくようだった。
「なんかぁ今日の和哉くんさぁ、なんだか元気ないねぇ、どっかぁ調子でも悪いのぉ?…」
朱美が明るく問いかけてきた。
「えっ、いや、そんなことないですよ」
「えぇーそうかなぁ、表情もちょっと暗いような……、あっ、もしかしてぇ…」
「えっ」
「もしかしてぇ、彼女にフラれた…とか?」
「えっ」
まさに今の情況に近い気がして一瞬ドキッとした。
「ち、違いますよ、だいたい僕は彼女なんていませんし、いたことないし…」
慌てて否定する。
そうなんだ、確かに美冴さんは彼女なんて存在じゃない、彼女どころかたまたま昨日あんな風になっただけで、美冴さんにとってはなんてことないことなんだ…
「そうなのぉ…」
朱美は悪戯っぽい笑顔を見せた。
だいたい今までだってほとんど話したことなかったじゃん、僕が一人で勝手に舞い上がってるだけなんだ…
不安感から絶望感、そして自虐へと和哉の心境は激しく揺れ動いていく。
昨日のことなんて美冴さんにとっては大したことじゃないんだ、僕が舞い上がってるだけなんだ…
「戻ったよ、和哉くん休憩どうぞ…」
「あ、はい…」
そう声を掛けられ振り向く
あっ、ち、違う…
すれ違いざまに漂ってきた美冴の香りがいつもと違うのだ、いつもの甘い香りではなく柑橘系の香りに変わっており、出勤してから朱美の香りだと思っていたのだが美冴からの香りであった。
あっ…
そしてストッキングの色艶も違っていたのだ。

