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シャイニーストッキング
第5章 黒いストッキングの女4 部長大原浩一
35 ダックの口止め
いくら予測していても今夜を入れると3連チャンになってしまうのだ、私にはさすがに少しきついのである。
贅沢な悩みではあるのだが、この連日の暑さと肉体的、精神的な疲れも重なっているのだ、だからゆかりには悪いのだが少しホッとしていたのだった。
「奥さまからですか?」
隣でざっくりと電話を聞いていたのであろう、越前屋朋美がそう訊いてきたのだ。
「いや、私はバツイチの独身だよ」
「えっ、そうなんですか」
「今どきそんなに珍しくないだろう」
「じゃあ、あれは、彼女さんの趣味なんですか…」
「えっ、なにがっ、彼女もいないが…」
面倒くさいので彼女もいない事にした、そして少しドキッとしてきた。
「じゃあ、本部長さんの趣味なんだぁ」
越前屋朋美は笑ってそう言ってきたのだ。
やはり、そうきたか…
「ダック、好きなんですね、私もなんですよぉ、ほら、実は……」
そう急にハイテンションになってあのアヒルキャラの絵柄のハンカチとキーホルダー、そして定期入れまでバッグから出してきたのだった。
こ、これは、まずいぞ…
私は違った種類の冷や汗をかいてしまう。
「いや、違うんだよ、あれは、その…」
「大丈夫です、誰にも言わないですから」
そう彼女はニコニコと微笑んでいる。
完全に誤解されてしまった…
「いるんですよねぇ、でもそんな大人って素敵ですよねぇ……」
彼女のハイテンションなお喋りは止まらなくなっていた。
「あ、そうだ、今から夕食でもどうだ」
私は話題を変える為にそう誘ってみる。
「えーっ、口止めですか、いいのにぃ…」
彼女は断ると思って誘ったのだが、すっかりと行く気満々で応えてきたのだ。
そして…
「私、中華がいいですっ」
ま、明るく楽しい事は大歓迎ではあった。
私と越前屋朋美の二人はそのまま退社し、芝公園近くの
『セレスティン芝ホテル』の隣のビルの中華レストランに行ったのだ。
「うわぁ…」
「大丈夫だ、口説くつもりはないから」
目の前には東京タワーがそびえ立っている。
「こんな高級中華は初めてなんで…」
彼女はため息混じりにそう言ってきた。
「これからの親睦と、まあ、口止めだな」
「は、はい…」
そして私達は美味しい中華のコースを堪能する…
いくら予測していても今夜を入れると3連チャンになってしまうのだ、私にはさすがに少しきついのである。
贅沢な悩みではあるのだが、この連日の暑さと肉体的、精神的な疲れも重なっているのだ、だからゆかりには悪いのだが少しホッとしていたのだった。
「奥さまからですか?」
隣でざっくりと電話を聞いていたのであろう、越前屋朋美がそう訊いてきたのだ。
「いや、私はバツイチの独身だよ」
「えっ、そうなんですか」
「今どきそんなに珍しくないだろう」
「じゃあ、あれは、彼女さんの趣味なんですか…」
「えっ、なにがっ、彼女もいないが…」
面倒くさいので彼女もいない事にした、そして少しドキッとしてきた。
「じゃあ、本部長さんの趣味なんだぁ」
越前屋朋美は笑ってそう言ってきたのだ。
やはり、そうきたか…
「ダック、好きなんですね、私もなんですよぉ、ほら、実は……」
そう急にハイテンションになってあのアヒルキャラの絵柄のハンカチとキーホルダー、そして定期入れまでバッグから出してきたのだった。
こ、これは、まずいぞ…
私は違った種類の冷や汗をかいてしまう。
「いや、違うんだよ、あれは、その…」
「大丈夫です、誰にも言わないですから」
そう彼女はニコニコと微笑んでいる。
完全に誤解されてしまった…
「いるんですよねぇ、でもそんな大人って素敵ですよねぇ……」
彼女のハイテンションなお喋りは止まらなくなっていた。
「あ、そうだ、今から夕食でもどうだ」
私は話題を変える為にそう誘ってみる。
「えーっ、口止めですか、いいのにぃ…」
彼女は断ると思って誘ったのだが、すっかりと行く気満々で応えてきたのだ。
そして…
「私、中華がいいですっ」
ま、明るく楽しい事は大歓迎ではあった。
私と越前屋朋美の二人はそのまま退社し、芝公園近くの
『セレスティン芝ホテル』の隣のビルの中華レストランに行ったのだ。
「うわぁ…」
「大丈夫だ、口説くつもりはないから」
目の前には東京タワーがそびえ立っている。
「こんな高級中華は初めてなんで…」
彼女はため息混じりにそう言ってきた。
「これからの親睦と、まあ、口止めだな」
「は、はい…」
そして私達は美味しい中華のコースを堪能する…