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シャイニーストッキング
第20章 もつれるストッキング4     律子とゆかり
 110 視線(2)

 この視線を合わすということは…
 今日、この佐々木ゆかりというオンナとの初めての対峙の場面での、わたしから彼女に対して、彼を奪い獲るという…

 宣戦布告なのだ…

 だから、彼女に対して合わせた視線を逸らす訳にはいかない。

 この佐々木ゆかりというオンナには、この女にだけは…
 負けたくはない、いや、絶対に負けるわけにはいかないんだ。

 彼、大原浩一とこの佐々木ゆかりとの、今までの約2年間という時間は、もう一昨夜で過去の時間となった…
 ううん、なった筈。

 そう…
 わたしは一昨夜に完全に彼の想い、心を落としたのだ。

 いや、わたしのモノ、男、オトコにした筈である…
 だから、この宣戦布告からの勝利宣言としての勝鬨の第一声を、今日、この対峙で必ずする。

 宣戦布告…
 それはわたしという女、オンナの絶対的な優位、優越を彼女に知らしめること。

 勝利宣言…
 それは彼からの目がわたしに向ける秘めた愛情という想いの意味と意志を彼女に知らしめ、そして絶望させること。

 勝鬨の第一声…
 それはわたしという存在が、大原浩一常務という男、オトコの公私共々に秘書という存在を通り越しての絶対的に必要不可欠な存在なのだ、と、佐々木ゆかりというオンナに知らしめ、心に深く刷り込ませること。

 そしてわたしという存在感を、今日、この対峙の場面でこの目の前の二人の心に刷り込み、知らしめ、存在感と存在意義を証明する…
 
 その為にも、昨日から今日にかけての新潟出張での流れと経緯、経過、結果をわたしの口から報告するのである。

「そもそもこの新潟出張は、遡ることこの生保会社の壊滅的な資産運用破綻を調べたことから始まりました」

 そう…
 その資産運用破綻がこの生保会社を傾けさせた最大の原因であるから。

「そしてその破綻は一人の人物のこの生保会社の私物化が原因であり、それは既に周知の事実で、逆にそうなった原因を調べ始めた時に…」

 そこでわたしは初めて、そして一瞬だけ視線を越前屋さんに向け…

「そして越前屋さんに…」

 そう言って、また再び視線を彼女、佐々木ゆかりへと戻す…

 いや、凛として…

 見つめる…




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