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シャイニーストッキング
第20章 もつれるストッキング4 律子とゆかり

115 視線(7)
「ええっ『ファイナンシャルプランナー』と『マネー・ライフプランナー』の二つの資格を持ってるんですかぁ?」
と、わたしがその竹下秘書の資格を話すと越前屋さんがやや興奮気味に言ってきた。
「……………」
そして佐々木室長も黙ってはいるが目を見張り、頷いた。
そう、現時点でその二つの資格はこの『新プロジェクト企画』に於いて必要不可欠であり、喉から手が出る程ともいえるのだ…
と、この前、越前屋さんから訊いてはいた。
「はい…だからこその、そして青山さんとの兼ね合いも含めてちょうどよいのかなぁ…と」
それはまるで、彼、大原常務の意見ではなくて、わたしの意見の如くのニュアンスの言葉遣いの声音で話してしまう。
ま、実際も、わたしがこの竹下秘書の資格を訊いて閃き、彼に言い含める感じで話し、この異動を推した様なカタチとはなったのではあるが…
そしてやはり、佐々木室長の目を伺うと、そんな想いを感じている様な色を浮かべてもいた。
そうわたしは、こうして新潟出張の話しをしながらも、わたし自身の彼、大原常務にとっての立ち位置や存在感をさりげなくアピールをし…
佐々木室長に知らしめようと画策をし、話していく。
そして、勘が良く、聡明な彼女は、おそらくは先のあのシャネルの残り香のカラクリ等々の疑問も感じている為のせいもあるのだろう…
こんなわたしの画策の思惑にすっかりハマり、多分、彼女の心の中では、わたしについて…
そして彼との関係について…
今、感じているわたしの存在感の不思議さと、見え隠れしている疑惑等々に、かなりの揺らぎと動揺を感じ、疑心暗鬼に陥り始めている様に感じてきていた、いや、もうその様子は一目瞭然であった。
今、佐々木ゆかり室長というオンナとしての彼、大原浩一常務に対しての情愛の想い、思いはグラグラと揺らぎ、渦巻き、大きくウネっているはず…
とりあえず今日のこの対峙では、もうこれで十分であろう。
後はこの疑心暗鬼という揺らぎが…
彼女の心を壊していくと思う。
この佐々木室長の目の揺らぎ…
彼、大原常務のわたしへの依存の目…
これだけで十分なはず…
わたしは彼、大原浩一というオトコを完全に手に入れられるはず…
だが、不意に視線を…
そう、彼女の隣の蒼井美冴からの視線を感じた…
「ええっ『ファイナンシャルプランナー』と『マネー・ライフプランナー』の二つの資格を持ってるんですかぁ?」
と、わたしがその竹下秘書の資格を話すと越前屋さんがやや興奮気味に言ってきた。
「……………」
そして佐々木室長も黙ってはいるが目を見張り、頷いた。
そう、現時点でその二つの資格はこの『新プロジェクト企画』に於いて必要不可欠であり、喉から手が出る程ともいえるのだ…
と、この前、越前屋さんから訊いてはいた。
「はい…だからこその、そして青山さんとの兼ね合いも含めてちょうどよいのかなぁ…と」
それはまるで、彼、大原常務の意見ではなくて、わたしの意見の如くのニュアンスの言葉遣いの声音で話してしまう。
ま、実際も、わたしがこの竹下秘書の資格を訊いて閃き、彼に言い含める感じで話し、この異動を推した様なカタチとはなったのではあるが…
そしてやはり、佐々木室長の目を伺うと、そんな想いを感じている様な色を浮かべてもいた。
そうわたしは、こうして新潟出張の話しをしながらも、わたし自身の彼、大原常務にとっての立ち位置や存在感をさりげなくアピールをし…
佐々木室長に知らしめようと画策をし、話していく。
そして、勘が良く、聡明な彼女は、おそらくは先のあのシャネルの残り香のカラクリ等々の疑問も感じている為のせいもあるのだろう…
こんなわたしの画策の思惑にすっかりハマり、多分、彼女の心の中では、わたしについて…
そして彼との関係について…
今、感じているわたしの存在感の不思議さと、見え隠れしている疑惑等々に、かなりの揺らぎと動揺を感じ、疑心暗鬼に陥り始めている様に感じてきていた、いや、もうその様子は一目瞭然であった。
今、佐々木ゆかり室長というオンナとしての彼、大原浩一常務に対しての情愛の想い、思いはグラグラと揺らぎ、渦巻き、大きくウネっているはず…
とりあえず今日のこの対峙では、もうこれで十分であろう。
後はこの疑心暗鬼という揺らぎが…
彼女の心を壊していくと思う。
この佐々木室長の目の揺らぎ…
彼、大原常務のわたしへの依存の目…
これだけで十分なはず…
わたしは彼、大原浩一というオトコを完全に手に入れられるはず…
だが、不意に視線を…
そう、彼女の隣の蒼井美冴からの視線を感じた…

