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シャイニーストッキング
第20章 もつれるストッキング4     律子とゆかり
 165 一蓮托生

「では、入江部長を呼びますね」
「あぁ、うん、頼むよ」

 この人事部長の入江和夫38歳という人物は、今回の吸収合併子会社化した際に本社の山崎専務が私同様に異動させてきたいわゆる松本副社長派閥から抜擢された逸材といえる…
 と、先に山崎専務から聞いていた。

 そして今回の急遽的な新潟支社からの青山一也と竹下雪江という二人の異動辞令の手続きの為に私自身が呼び出しをしていたのである…
 別に明日、金曜日でもよかったのではあるのだが、今日の佐々木ゆかりとの報告会議での万が一の何かしらのアクシデントにより時間が長くなってしまった場合のストッパー的な言い訳にもなり得るであろうと、とりあえずこの時間の約束を交わしていたのだった。

 人事部長であるから、青山くんの異動に関しては必ず部長である彼の決裁が必要だし、それによりも山崎専務への筋を通すカタチにもなる訳だし、それに今後の私のこの生保会社の再建計画における前真中常務の粛清人事の犠牲者を呼び戻す為にもこの人事部という存在は避けては通れない部署であるから…
 できれば私自身も彼、入江和夫人事部長とは個人的にも交流的な繋がりが是非とも欲しいと考えてもいた。

 ま、現時点でのこの生保会社内に於いては私は、本社の松本副社長、山崎専務に次いでのNo.3のポジションに位置する地位といえるのではあるのだが、林生保社長と共にできれば懐柔しておきたい人物、人材の一人といえるのだ。

 だから、こうして呼び出して、直接会話を交わし、また、この私にとっての強力な影の存在であり、そして後ろ盾ともいえる秘密の協力者である律子にもこの入江人事部長という人物像と人となりを直接見て、観察してもらいたいという思惑もあったのである。

 そして当然、その自負もある律子自身にもそんな私の思惑は見抜かれているであろうと自覚もしていたから、敢えてこの常務室へ招き、そして彼女にも判断してもらおうと考えてもいた。

 いや、もう私と律子は公私全ての関係で…
 一蓮托生といえるのだ。

 これは、今となっては佐々木ゆかりとのパートナーとの関係を上回ってしまっているともいえる…

 いや…

 それは律子の出自の血脈の話しを聞いてしまって否定をしなかった時点でもう、決まってしまった関係なのだと思う。

 後は…
 私の覚悟だけなのだと思われる。


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