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シャイニーストッキング
第20章 もつれるストッキング4 律子とゆかり

167 疑心暗鬼
「そしてあともう一つ、この生保会社の起爆剤的な画期的な『新プロジェクト』計画…
僕は、山崎専務からその話しを訊いた時に思わず大原常務に賛同したんですよぉ」
「…………」
私は彼のその言葉に、応えを返しあぐねてしまう…
なぜなら、そう話してくる彼の目からはウラ的な想いの色が見えないから。
そしてもう一つ、素直に山崎専務から訊いた…と、いう言葉にその山崎専務の策略のニオイが感じられないから。
つまりは、彼は、山崎専務の私に対するお目付け役ではないのであろうか?…
逆にそんな疑惑が浮かんでしまう。
なぜならば、この生保会社の林社長は、お目付け役とまではいかないが、山崎専務とはツーカー…
それはつまり筒抜けであるから。
だから私はその林社長の例もあり、この人事部長である山崎専務推しのこの入江部長に敢えてこうして異動決裁を告げ、山崎専務に対しての正当性のある筋を通し、腹心の思いはない…
そういうアピールの一つとしてのこの入江人事部長との会談のつもりでもあるのだ。
だが…
彼は、そんな役割は無関係なのかもしれない。
山崎専務的にはその林社長と、そしてある意味この山崎専務の秘蔵っ子的な存在でもあるこの常務専属秘書である律子の存在があるから…
そこまで私に対しては疑心暗鬼的な思いはないのかもしれない。
それに私は…
そんな山崎専務、いや、その上に鎮座する本社主流派閥の長である松本副社長の直接の傀儡常務という存在であるから。
いや、おそらくは、この松本副社長派閥に敵対している幾つかの派閥からは間違いなくそう見られているのには間違いはない…
それに律子という存在観が私の後ろ盾としての絶対的な立場と正当性を保障しているともいえるのだから。
「そしてあともう一つ、この生保会社の起爆剤的な画期的な『新プロジェクト』計画…
僕は、山崎専務からその話しを訊いた時に思わず大原常務に賛同したんですよぉ」
「…………」
私は彼のその言葉に、応えを返しあぐねてしまう…
なぜなら、そう話してくる彼の目からはウラ的な想いの色が見えないから。
そしてもう一つ、素直に山崎専務から訊いた…と、いう言葉にその山崎専務の策略のニオイが感じられないから。
つまりは、彼は、山崎専務の私に対するお目付け役ではないのであろうか?…
逆にそんな疑惑が浮かんでしまう。
なぜならば、この生保会社の林社長は、お目付け役とまではいかないが、山崎専務とはツーカー…
それはつまり筒抜けであるから。
だから私はその林社長の例もあり、この人事部長である山崎専務推しのこの入江部長に敢えてこうして異動決裁を告げ、山崎専務に対しての正当性のある筋を通し、腹心の思いはない…
そういうアピールの一つとしてのこの入江人事部長との会談のつもりでもあるのだ。
だが…
彼は、そんな役割は無関係なのかもしれない。
山崎専務的にはその林社長と、そしてある意味この山崎専務の秘蔵っ子的な存在でもあるこの常務専属秘書である律子の存在があるから…
そこまで私に対しては疑心暗鬼的な思いはないのかもしれない。
それに私は…
そんな山崎専務、いや、その上に鎮座する本社主流派閥の長である松本副社長の直接の傀儡常務という存在であるから。
いや、おそらくは、この松本副社長派閥に敵対している幾つかの派閥からは間違いなくそう見られているのには間違いはない…
それに律子という存在観が私の後ろ盾としての絶対的な立場と正当性を保障しているともいえるのだから。

