この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
シャイニーストッキング
第5章 黒いストッキングの女4 部長大原浩一
45 システム情報部
システム情報部に一人逸材がいた。
「私が開発したオリジナルの新しいシステムプログラムを持っています」
この部ではざっくりではあるが吸収合併による新規事業計画を説明し、将来このシステム情報部はコールセンター部と並列的に中心的な役割の立場になると話すと、突然手を上げてそう発言してきた。
「それはどんな…」
私が訊くと
「多分、これからの私の切り札になると思うので今、この場では言いたくないです」
目を輝かせてそう発言をしたのだ。
「そうか、じゃあ、後ほど伺おう」
「はい、お願いします」
彼女は中島彩美という24歳のシステムエンジニアだと越前屋が言った。
横浜の某工業高専を卒業し、IT関連会社からの引き抜きによる入社という経歴であった。
そして越前屋情報によると、このシステム情報部だけがこの会社の中の唯一の男女平等に近い部署だと云う。
切り札というのが頼もしいな…
それだけ野心があるという事なのだろう。
ただ、このシステム情報部の社員達の顔つきや雰囲気は、今まで見てきた各々の部署とは違って感じたのだ。
おそらく彼らはこれからの時代の必要不可欠な最先端の技術者である、との自覚を自負しているからなのだと私は感じたのである。
クレーム対応専門のコールセンター部署とは雰囲気も気概も違っていた。
だが、これからの新規事業の柱的な役割の部署になる予定であるから、少しだけホッとしたのも事実であったのだ。
そしてまだまだ前途多難ではあるのだがほんの少しだけ、うっすらと先が見えてきたような気がしてきたのであった。
「私が開発したプログラムは、簡単にざっくり云うとクラウド型の…」
それは簡単に云うと電話対応業務における通話記録や自動応答といった機能を搭載するコールセンターシステムだと言ってきたのだが、アナログ人間の私には今イチ理解できなかったのだが
「それは素晴らしいですね、いつから開発していたんですか…」
等々、秘書役の越前屋はある程度理解を示して彼女と会話をしていたのでお任せした。
そしてこの中島彩美も新規事業に異動させる旨を私の一存で即断し、伝えたのだ。
「とりあえず今日は終了でよいのかな」
「はい、次は来週月曜の資産運用管理部ですね」
いよいよこの会社の一番の腐った深淵部である…
システム情報部に一人逸材がいた。
「私が開発したオリジナルの新しいシステムプログラムを持っています」
この部ではざっくりではあるが吸収合併による新規事業計画を説明し、将来このシステム情報部はコールセンター部と並列的に中心的な役割の立場になると話すと、突然手を上げてそう発言してきた。
「それはどんな…」
私が訊くと
「多分、これからの私の切り札になると思うので今、この場では言いたくないです」
目を輝かせてそう発言をしたのだ。
「そうか、じゃあ、後ほど伺おう」
「はい、お願いします」
彼女は中島彩美という24歳のシステムエンジニアだと越前屋が言った。
横浜の某工業高専を卒業し、IT関連会社からの引き抜きによる入社という経歴であった。
そして越前屋情報によると、このシステム情報部だけがこの会社の中の唯一の男女平等に近い部署だと云う。
切り札というのが頼もしいな…
それだけ野心があるという事なのだろう。
ただ、このシステム情報部の社員達の顔つきや雰囲気は、今まで見てきた各々の部署とは違って感じたのだ。
おそらく彼らはこれからの時代の必要不可欠な最先端の技術者である、との自覚を自負しているからなのだと私は感じたのである。
クレーム対応専門のコールセンター部署とは雰囲気も気概も違っていた。
だが、これからの新規事業の柱的な役割の部署になる予定であるから、少しだけホッとしたのも事実であったのだ。
そしてまだまだ前途多難ではあるのだがほんの少しだけ、うっすらと先が見えてきたような気がしてきたのであった。
「私が開発したプログラムは、簡単にざっくり云うとクラウド型の…」
それは簡単に云うと電話対応業務における通話記録や自動応答といった機能を搭載するコールセンターシステムだと言ってきたのだが、アナログ人間の私には今イチ理解できなかったのだが
「それは素晴らしいですね、いつから開発していたんですか…」
等々、秘書役の越前屋はある程度理解を示して彼女と会話をしていたのでお任せした。
そしてこの中島彩美も新規事業に異動させる旨を私の一存で即断し、伝えたのだ。
「とりあえず今日は終了でよいのかな」
「はい、次は来週月曜の資産運用管理部ですね」
いよいよこの会社の一番の腐った深淵部である…