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シャイニーストッキング
第23章 ほつれるストッキング2 蒼井美冴と松下律子
1997年8月22日金曜日午後10時ーー
『新プロジェクト』メンバーによる決起集会という名目の酒宴が終わり、二次会へと移動する運びとなった。
だが、主賓であり、新プロジェクトのリーダーである大原浩一常務は次の日のゴルフをりゆに二次会には向かわず帰宅する。
そしてプロジェクト室室長である佐々木ゆかりも、二次会には向かわずに彼、大原常務の自宅へと逢瀬に向かった。
それは、二人の間に生じた想いの『ほつれ』を繕う為であった。
『ほつれ』ーー
「まだ越えていないが、越え始めている」
壊れてはいないが、もう元の形を保てない状態の始まり…
ストッキングのナイロン繊維が引っかかり、ほんの僅かな、一本の糸が緩むと…
そこから、瞬く間に伝線が走り、広がっていく。
シャイニーストッキング――
艶ややかに、煌めくストッキングは…
美しければ、美しいほど…
薄くて…
脆い。
そして、その美しいストッキングは…
その、ほんの小さなほつれからほころびを生じ…
そのほころびによって、瞬く間にこの存在価値を、ゼロに等しく堕としてしまう。
そしてその『ほつれ』は今夜…
大原浩一と佐々木ゆかりの二人の心の間だけではなく、蒼井美冴と松下律子秘書の二人の、各々の心にも生じてしまっていたーー
この夜ーー
大原浩一と佐々木ゆかりの逢瀬の影で…
秘かに蒼井美冴は、松下律子を美冴自身の心の原点でもある『カフェバー波道』に、その『ほつれ』を繕い、補おうと誘ったのである。
大原浩一常務を巡る
佐々木ゆかり…
蒼井美冴…
松下律子…
これら三人の美しいストッキング達ーー
その彼女達が、絡まり、もつれ合い、そして、とうとう小さなほつれを生じさせてしまい、更に、複雑に、絡まっていくーー
時系列的には…
3051ページ
『第22章ほつれるストッキング1ゆかり』
58蒼井美冴(2)
の、続きからとなります。
のんびり、ゆっくりと読んでください。
悠里

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