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シャイニーストッキング
第23章 ほつれるストッキング2 蒼井美冴と松下律子
7 松下律子(4)
「うん、彼がね、なんかさぁ、ゆかりさんを連れて行く筈ないかなぁって思ってたのよねぇ…」
わたしの心は、更に強く騒つき、波打ってきた。
だって、その言葉の端に、ただの違和感だけじゃない、微かな悪意のような翳まで滲んでいる気がしたから…
え、美冴さんは、あの佐々木ゆかりとは仲が良い、いや、友人ではないのか?
「……」
わたしは思わず、そんな美冴さんの顔を見つめてしまう。
「やっぱり、松下さんだったかぁ…」
「……」
だって、さっきの宴会でもそうだ…
わたしがシャネルの香りを使って、佐々木ゆかりに引導を渡そうとした、その瞬間、
美冴さんはまるで、それを察したみたいに素早く二人の間へ割って入った。
あれは、動揺しかけた彼女を庇ったのだとわたしは思っていた。
友人だからこその反応なのだと。
でも……違うのだろうか?
「……」
「え、なに?」
わたしがそんな事を思い巡らせていたら、美冴さんは、また、わたしの膝に手を触れて、そう訊いてくる。
「え、あ、いや…」
「うん、彼が、わたし以外であのお店に絡むのならば、松下さんじゃないのかなぁってね、わたしはそう思っていたのよ」
そう言いながら、美冴さんは逸らずにジッとわたしを見返してきた。
「あ…」
いや、美冴さんは、きっと、勘が鋭いのだろう…
わたしは、そんな美冴さんの応えに、そう感じる。
「わたしにとってもだけれど…
彼にとってもさぁ、あのお店は大切な場所だからさぁ…」
美冴さんは、逸らずに見つめながら、続けてくる。
「……」
「だからさぁ、きっと、大切な松下さんを連れていったんじゃないのかなぁってね…」
「え…あ、は、『波道』に?」
「うん、そう、あのお店『波道』にね」
そう呟く美冴さんの目を見ると…
なんか、わたしの全てを見透かされている様な感じがしてきてしまっていた…
いや、違う…
完全に、美冴さんに呑まれてしまっているんだ…
そう感じてしまっていた。
「……あ、運転手さん、そこ右ね、太子堂駅に向かう感じで…」
美冴さんは、そんな動揺してしまっているわたしを他所に、テキパキと運転手に指示を出し…
タクシーは静かに『BAR波道』前に、到着したーー
「うん、彼がね、なんかさぁ、ゆかりさんを連れて行く筈ないかなぁって思ってたのよねぇ…」
わたしの心は、更に強く騒つき、波打ってきた。
だって、その言葉の端に、ただの違和感だけじゃない、微かな悪意のような翳まで滲んでいる気がしたから…
え、美冴さんは、あの佐々木ゆかりとは仲が良い、いや、友人ではないのか?
「……」
わたしは思わず、そんな美冴さんの顔を見つめてしまう。
「やっぱり、松下さんだったかぁ…」
「……」
だって、さっきの宴会でもそうだ…
わたしがシャネルの香りを使って、佐々木ゆかりに引導を渡そうとした、その瞬間、
美冴さんはまるで、それを察したみたいに素早く二人の間へ割って入った。
あれは、動揺しかけた彼女を庇ったのだとわたしは思っていた。
友人だからこその反応なのだと。
でも……違うのだろうか?
「……」
「え、なに?」
わたしがそんな事を思い巡らせていたら、美冴さんは、また、わたしの膝に手を触れて、そう訊いてくる。
「え、あ、いや…」
「うん、彼が、わたし以外であのお店に絡むのならば、松下さんじゃないのかなぁってね、わたしはそう思っていたのよ」
そう言いながら、美冴さんは逸らずにジッとわたしを見返してきた。
「あ…」
いや、美冴さんは、きっと、勘が鋭いのだろう…
わたしは、そんな美冴さんの応えに、そう感じる。
「わたしにとってもだけれど…
彼にとってもさぁ、あのお店は大切な場所だからさぁ…」
美冴さんは、逸らずに見つめながら、続けてくる。
「……」
「だからさぁ、きっと、大切な松下さんを連れていったんじゃないのかなぁってね…」
「え…あ、は、『波道』に?」
「うん、そう、あのお店『波道』にね」
そう呟く美冴さんの目を見ると…
なんか、わたしの全てを見透かされている様な感じがしてきてしまっていた…
いや、違う…
完全に、美冴さんに呑まれてしまっているんだ…
そう感じてしまっていた。
「……あ、運転手さん、そこ右ね、太子堂駅に向かう感じで…」
美冴さんは、そんな動揺してしまっているわたしを他所に、テキパキと運転手に指示を出し…
タクシーは静かに『BAR波道』前に、到着したーー

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