この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
シャイニーストッキング
第23章 ほつれるストッキング2       蒼井美冴と松下律子
 30 松下律子(15)

「あ、そうだ美冴さん…」

「え?」
 マスターはお代わりのカクテルを作りながら、美冴さんに声を掛けてきた。

「今度、新しく、小物を色々と作る事に昨夜決まったんスよ」

「え、小物?」

「はい、そうなんス、一昨夜、会議して決定したんスよ…」

「え、一昨夜に?」

「……」
 わたしはそんなマスターと美冴さんの会話を、おそらく、不思議そうな顔をして眺めていたのだろう…
「あ、ほら、アレ、あのゆうじの忘れ形見のブランドの『Ga´s yms』は、今、彼、ノリくんが社長になって引き継いでくれてるのよ」
 と、わたしを見て、そう言ってきたのだ。

「え、あ、そうなんですか」

「うん、そうなのよ」
 そう、美冴さんが言うと…

「あ、いや、本来ならば、美冴さんが引き継ぐべきなんスけど、ほら、ついこの前まで…」
 そうマスターが美冴さんを見ながら話し…

「そう、わたしついこの前まで『黒い女』で引きこもってたからさぁ」
 と、笑いながら言ってきたのだ。

「あ、え…あ、あぁ…」
 わたしはこの話しを聞き、一昨夜、あの人と来店した時のマスターの不在を、ふと、思い出した。

「…だから、もう本当なら、美冴さんに代わって欲しいんスよねぇ、それに幸い、売れ行きぐ好調だし…」
 そう、わたしが知る限り、昨今のサーフィンブームに乗って、このブランドは人気がある。

「あ…」
 すると、突然、カウンターの下で、また、再び、美冴さんは、わたしの膝に手を置き、今度はヒールの爪先が触れてきて、わたしを見つめ…

「実は…これが、わたしの野心なの……」
 と、目を煌めかせ、そう言ってきたのだ。

「え、や、野心?」

「ええ、そう、野心であり、目標、ううん、この先の道標かな」

「み、道しるべ?」

「うん、生きる目標…
 わたしね、そう思えられて、元に戻った、いや、戻れたのね……」

 美冴さん曰くの、元に戻れた…
 それは、最愛の彼を亡くした絶望からの再起の意味。

「全部、ノリくんのお陰なの」

「いや美冴さん、そんなことないっスから、全部はゆうじさん、いや、二人の為っスから」
 マスターは、そう、恥ずかしそうに言ってきた。

「……」
 わたしはそんな二人の会話を内心羨ましく感じ、見つめ、そしてやっぱり、この美冴さんには話したい…
 改めて思っていた。


/3139ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ