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シャイニーストッキング
第5章 黒いストッキングの女4     部長大原浩一
 82 悪魔の囁き

 ま、まずい、このままでは…
 イッてしまいそうで何とか唇から逃れようと身悶えをすると、美冴はその昂ぶりに気づき
「もう、わたしはお腹いっぱいなの…」
 淫靡な笑みをしながらそう云ってきたのである。

 わたしはいいから思い切り感じて…
 彼女の淫靡な目が語り掛けてきたのだ。
 そして美冴の唇、舌先、指先の上下動が一気に速くなり私は限界を越えた。

「あっ、あ…」
 余りの射精の快感に言葉が出ない。

 うわぁぁ…
 私は心の中で快感の悲鳴を上げる。
 そして美冴は激しい射精に震えを起こしている怒張を、最後の一滴まで搾り取るかのようにゆっくりと扱いてくるのであった。

「あ、ふぅぅ…」
 余りの快感に吐息を漏らしてしまう。

「さすがにそんなには出ませんでしたね」
 美冴はティッシュに口内の精液を戻し、優しい表情を浮かべながらそう云ってきた。
 私はそんな彼女の言葉に少しだけ恥ずかしくなってしまうのだ。

「もう…そこまでは若くはないさ…」
「あら、部長、まだまだ若く見えますよ…」
 そんな嬉しい言葉を掛けてくれる。

 この物凄い快感を生んだフェラテクに、この優しい笑顔と言葉に、もう私の罪悪感などどこかに吹き飛んでしまったのだ。
 そして美冴はそのまま私ににじり寄り、薄い掛け布団にくるまりながら、その優しい笑顔の顔を出し、まるで猫のように抱き付いてきて、唇を寄せてくるのである。

「かわいいひと…」
 そう囁き、目を閉じる。
 私はその囁きにすっかり心まで蕩かされてしまい、なんの迷いもなくその唇を受け入れてしまうのだ。

 ああ、なんていい女なんだ…
 そのキスに心が蕩けて震えていくようであった。
 私はすっかり心を魅了され夢中になって彼女の舌を吸う。

 ああ…
 私にしがみ付くようにしてくる彼女の微妙な重さを感じながら、キスの快感に溺れていく。
 貯まらないキスの快感であった。

 このまま、これで、この美冴とは終わりにしたくはない…
 罪悪感などどこかに吹き飛んでしまった私の心の中に、こんな矛盾した真逆の想いが湧いてくる。

 こんないい女を、フェチの女神を手放せない…
 そう悪魔の本性が顔を出して囁いてくるのだ、そして私はその想いを肯定するかのように美冴を固く抱き締め、更に唇を吸っていくのである。

 悪魔の本性には抗えない…



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