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シャイニーストッキング
第5章 黒いストッキングの女4     部長大原浩一
 91 ゆかり課長の電話

 ブー、ブー、ブー…
「はっ…」
 携帯の着信で目覚めた。
 佐々木ゆかり課長
 8月2日土曜日午後2時25分…


「もしもし…」
 一気に罪悪感がよぎった。
「あ、ゆかりです…」
 しかしなぜか彼女の声を聞いホッとする。
「うん、どうした…」
「会議が今終わって……」
 朝イチから続いている会議の2個目がようやく終わり、今から昼食らしいのだ。

「それは大変だな、ご苦労様」
「ありがとうございます、でも仕事ですから…」
 そして一通りの会議の内容を聞く。
 今日の会議は吸収合併による新規事業の件ではなく本来のコールセンター事業部の新規案件の会議であり、課長のゆかりに一任しているのであくまでも統括部長としての経過を聞くのみである。

「そしてこの後はお台場にあるテレビ局に行って…」
 今日はお台場のテレビ局、明日は朝イチから赤坂と、東京タワーのテレビ局との会議をこなし、更に帰社後に営業課との会議三昧なのだと、半分、愚痴も混ざった内容であった。
 この1週間、本社絡みのM&A買収の吸収合併による新規事業に加え、本来業務の新規案件という激務が今、私とこの佐々木ゆかり課長の肩にのし掛かっていたのである。

「今からならお台場のテレビ局の会議に同行しようか…」
「ええー、それは本当なら嬉しいんですが…」
 せっかくだが、同行予定のこの新規案件を取ってきた営業部員が比較的若く、部長と同行だと緊張してしまうから…という理由で断られてしまった。

「…という事は、久しぶりにゆっくり過ごされてるんですね」
「あ、うん…」
 胸がチクリと痛んだ。

「それはよかったじゃないですか、また、月曜日からもっと大変なんですから…」
 今も午睡していたと伝えた。
「ぜひゆっくりしてください、逢いたいけど明日も朝イチからなんで…」
 私も本当は逢いたい気持ちなのだがもう少し時間が欲しかった、だから反面ホッともしていたのだ。

「少し残念だな…」
「あ、今のは本音ですねぇ、でも残念だけど嬉しいかな」
 やはりゆかりは可愛くなった。

「でも夜、シャネルのお姉さんの誘いがあっても銀座に行っちゃダメですからね…」
 また、チクリと釘を刺されてしまい、返す言葉がなかったのである。

「じゃ、また、明日かな…電話しますね」
 そう言ってゆかりは電話を切ったのだ。





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