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シャイニーストッキング
第5章 黒いストッキングの女4     部長大原浩一
 98 女、酒、仕事

 まだまだイケるぞ、いや、イクぞ…
 
 私はそう心の中で叫び、律子を抱いていく。
 互いにシャワーでびしょ濡れの泡まみれになりながら、唇を貪り、ソープの泡とヌルヌルの感触を愉しみながら、乳房やアソコやチンポを互いの手で手洗いのような感覚の愛撫をしながら昂ぶり合っていったのだ。

「あんっ、あ、あなたぁっ」
 そう叫び、私のソープのヌルヌルによるクリトリスの攻撃によって、軽くイッたのである。
 そして私は律子のそんな、あなた、という喘ぎの声にまた心が震えてしまうのだ。

「はぁ、はぁ、はぁ…」
 律子はその絶頂にシャワールームの中でしゃがみ込む。

「はぁ、はぁ、あぁ…」
「先に出るよ」
「はぁ、はぁ、はい…」

 私は先に出て、バスタオルを巻きつけ、ベッド上のダックのぬいぐるみに向かい合って相対し、そしてその大きな目と語るのだ。

 また尖る事にするよ、最近、少し丸くなり過ぎたようだ…
 そうなのだ、これから始まる絶対に失敗できない新規事業、そして子会社化による大胆な社内改革、それに従来のコールセンター部の新たな運営等により迎えるであろう様々な多忙の激務に、昔のように少しでもイケイケに尖がっていかないと、そして今みたいに少し丸くなり過ぎたままでは、この先に立ち向かい、乗り越えて成功へと導く事などとてもできないと感じたのである。
 そしてこの事はさっきシャワールームに乱入してきた律子と、このダックのぬいぐるみの大きな目が私に教えてくれたのだと感じたのであった。


「もおやだなぁ、何ダックと向かい合ってじっと見つめてるんですか」
 するといつの間にかシャワールームから出てきた律子が、そう笑いながら言ってきたのだ。

「あ、いや、ま、その…」
 少しだけ照れ臭い。

「いや、これからの事をダックに誓っていたのさ」
「これからの事…」
「そうっ、仕事、酒、そして女ってさ」 
「うふ、そうなんですか」
 だが律子は微笑んではいるのだが、目は笑っていなかった。

「そうだ…」
「ホントは女、酒、仕事なんじゃないんですか…」
 そうかもしれない、順番は逆なのかもしれないのだ、だか本当にこれは、律子とこのダックの目のお陰で気づかされたのである。
 そして今度こそ、ようやく本当に開き直れたと実感したのだ。

 まずは女、この律子からだ…





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