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シャイニーストッキング
第5章 黒いストッキングの女4     部長大原浩一
 102 夜景の想い

 今夜の私の怒張はまだまだ射精感など湧き起ころうはずがなく、征服という衝動により、いくら律子が3度目の絶頂感による喜悦の震えを起こしていたとしても、全く手加減等はしないでピストン運動を続けていったのだ。

「あっ、あっ、あぁ、ぁぁ……」
「はっ、はっ、はっ、はっ……」
 ジュビ、ジュボッ、シュブ…
 律子の喘ぎ声
 責め立てる私の荒ぐ声
 ピストン運動による湿った肉同士の蜜の溢れる音
 それらの音が、無機質ともいえる生活感等 の殆ど無いこの豪華なマンションの部屋中に響いていた。

「あっ、や、だ、だ…め…あな……たぁ…」
 律子は続けざまに4回目の絶頂感を迎え、そして限界も迎えたようで喘ぎ声も絶え絶えに陥ちていったのだ。

「あぁ………ぁぁ…………」
 その様子を見て私の中の衝動もようやく治まり、動きを止める。

「はぁ、はぁ、はぁ、ふうぅ…」
 久しぶりの激しい衝動によるピストン運動のせいで、胸の鼓動と息遣いも高まりをみせていた。
 そしてゆっくりと律子自身から引き抜きと、彼女は弛緩したかの様に寝落ちをしている。

「はぁ、ふぅ、はぁぁ」

 やばいな、完全に運動不足だ…
 高ぶる鼓動と息遣いにそう実感をしながら、この30畳はあろうかというリビングの反対側のキッチンへと歩いて行くと、30階の高層階からの夜景が目に入ってきたのだ。

 なんて凄い綺麗な夜景なんだ…
 眼下に漆黒の東京湾が広がり、幾つかの埠頭の灯りが点在し、幾艘かの船舶が浮かんで見え、そして遠くには羽田空港の灯りの点滅もキラキラと輝いて見える。

 お気に入りのホテルの高層階からの大都会の夜景とはまた趣が違うものだなぁ…
 私はふと、自身の成功の象徴の証しともいえるいつものホテルから見える夜景と比べていたのだ。
 
 いつものホテルか…
 いつものホテルはゆかりとの逢瀬にしか使ってはいなかった、つまり、いつものホテルイコールはゆかりなのである。

 おや…
 だが、こうしてふとゆかりの存在感を自覚しても、今日の昼間迄のような罪悪感が胸に湧いてこないことに気付いたのだ。

 そうか、尖っていくと決めたからかもしれないな…
 キッチンの冷蔵庫からBudweiserの瓶ビールを取り出して飲み、この眼下に広がる東京湾の夜景を見ながら私はそう感じていた。

 そして律子を見る…
 


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