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シャイニーストッキング
第6章 黒いストッキングの女5 課長佐々木ゆかり
7 営業の杉山大輔
もし目が合ってしまったら、また胸が騒めいてしまう…
せっかく仕事モードに切り替わったのだから余計な事は考えたくはなかったのである。
これからは新規事業計画もあるし、もっと大変になりそうだわ、あと2人、いえ、1人でもいいから片腕的な存在が欲しいなぁ…
わたしはそう考えながら書類に目を通していく。
そして今日から、わたしにとって多忙で激動の1週間が始まっていくのである。
「笠原主任…」
わたしはこれからこのクレーム案件の損害保険会社に対応の為に訪問し、何事もなければそこから直帰したい…等を笠原主任に伝える。
「わかりました…」
今日のこれからのローテーションは何とか工面が付いたので大丈夫である、そして何かしらあったら連絡します、と主任はそう言ってきた。
「じゃあ、後はよろしくお願いしますね」
笠原主任はわたしにとっては本当にやり易く、頼り甲斐のある存在であったのだ。
確か大原部長と同期らしく、そんな先輩であるのにも関わらずに後輩課長のわたしを常にちゃんと立ててくれるのである。
そんな事を考えながらエレベーターを待っていると
「佐々木課長ぉ…」
営業の若手社員の杉山大輔が小走りしながら声を掛けてきた。
「あ、杉山くん、どうしたの」
「課長、今からあのクレームの件で○○損保に行くんですよね」
自分もよく営業に行ってるし、そのクレーム案件の担当者とは最近懇意になったので同行する、と言ってエレベーターに一緒に乗ったのだ。
「それは構わないわ、却って助かるかも…」
「大丈夫ですよ、あのクレームはさっき担当者からも連絡貰っていて、話しは通してありますから」
「そうなの、それは助かります」
「ただ、相手は美人課長の顔が見たいだけみたいですよ」
「えー、それはセクハラだわ…」
口ほどには悪い気はしていないのだが、一応若手社員の手前、そう言っておいたのだ。
昔の営業時代に既に、この手のセクハラは腐る程経験済みであるし、当時は反対にその手のセクハラを逆手にしてよく仕事を取ったものであった。
ただし、枕営業は絶対にしなかった、それをすると確実に泥沼にハマるのを先輩を見て解っていたし、それ以前にプライドが許す筈がない。
「あと見て欲しい案件があって…」
杉山くんはそう言って茶封筒を手渡してきたのだ…
もし目が合ってしまったら、また胸が騒めいてしまう…
せっかく仕事モードに切り替わったのだから余計な事は考えたくはなかったのである。
これからは新規事業計画もあるし、もっと大変になりそうだわ、あと2人、いえ、1人でもいいから片腕的な存在が欲しいなぁ…
わたしはそう考えながら書類に目を通していく。
そして今日から、わたしにとって多忙で激動の1週間が始まっていくのである。
「笠原主任…」
わたしはこれからこのクレーム案件の損害保険会社に対応の為に訪問し、何事もなければそこから直帰したい…等を笠原主任に伝える。
「わかりました…」
今日のこれからのローテーションは何とか工面が付いたので大丈夫である、そして何かしらあったら連絡します、と主任はそう言ってきた。
「じゃあ、後はよろしくお願いしますね」
笠原主任はわたしにとっては本当にやり易く、頼り甲斐のある存在であったのだ。
確か大原部長と同期らしく、そんな先輩であるのにも関わらずに後輩課長のわたしを常にちゃんと立ててくれるのである。
そんな事を考えながらエレベーターを待っていると
「佐々木課長ぉ…」
営業の若手社員の杉山大輔が小走りしながら声を掛けてきた。
「あ、杉山くん、どうしたの」
「課長、今からあのクレームの件で○○損保に行くんですよね」
自分もよく営業に行ってるし、そのクレーム案件の担当者とは最近懇意になったので同行する、と言ってエレベーターに一緒に乗ったのだ。
「それは構わないわ、却って助かるかも…」
「大丈夫ですよ、あのクレームはさっき担当者からも連絡貰っていて、話しは通してありますから」
「そうなの、それは助かります」
「ただ、相手は美人課長の顔が見たいだけみたいですよ」
「えー、それはセクハラだわ…」
口ほどには悪い気はしていないのだが、一応若手社員の手前、そう言っておいたのだ。
昔の営業時代に既に、この手のセクハラは腐る程経験済みであるし、当時は反対にその手のセクハラを逆手にしてよく仕事を取ったものであった。
ただし、枕営業は絶対にしなかった、それをすると確実に泥沼にハマるのを先輩を見て解っていたし、それ以前にプライドが許す筈がない。
「あと見て欲しい案件があって…」
杉山くんはそう言って茶封筒を手渡してきたのだ…