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シャイニーストッキング
第6章 黒いストッキングの女5     課長佐々木ゆかり
 19 7月31日木曜日午前7時20分

 わたしと杉山くんは午前5時半過ぎにホテルを出て、タクシーでお互いに別れて帰途し、6時過ぎに帰宅した。
 7時半に出勤で出掛けるまでの間に洗濯をし、軽くトーストとコーヒーで朝食を済ませ、化粧をする為に鏡台の前に座る。
 するとホテルでの別れ際での杉山くんとの会話のやり取りが浮かんできた。

「家はどこなの」
「笹塚っす」
「じゃあこれ」
 そう言ってタクシーチケットを渡す。

「やべぇ、やっぱり佐々木課長、カッコいいっす」
「えっ、何が…」
「いや、このタクチケっすよ」
 自分も早くこのタクシーチケットが自由に使える身分になりたいんだ、と彼は言った。

「ああ、そういうことね…」
 確かにその気持ちはよく分かる、わたしも入社当時はそう思っていたから。

「ちゃんと遅刻しないでよ」
「はい、大丈夫っす」
 彼はそう言ってタクシーに乗った。
 その様子がまたかわいかったのである。

 だが、本当に少し鈍くて助かった
 あの酩酊した時にそんなに大原部長の名を連呼したのか…
 大抵の人はそんなわたしの連呼に少しは部長との関係を怪しむモノなのだが、彼との会話からはそんな様子は全く感じられなかったのだ。

 これからはお酒飲む時は気を付けなければ…
 とりあえず現時点では部長との関係は絶対に秘密にしておきたいのである。
 ただでさえわたしのこのキャリアアップに関しては、なにかと陰で噂があることは知っている、その殆どがひがみなのだが、この先の吸収合併による新規事業に伴う新たなキャリアアップで、また更にそんな噂が立つ事は目に見えて分かるのだ。
 だからこそ余計に足元をしっかりと固め、付け入る隙を出来るだけ無くしたいのである。

 ブー、ブー、ブー…
 化粧をしながらそんな事を考えていると携帯電話が着信した。

 7月31日木曜日7時20分
 大原浩一部長

 なんだろう、こんな朝に…
 だが、この携帯画面の表示を見て少し心が昂ぶってくる。
 そして電話に出た。

「あら、おはようございます、どうしたんですか」
「いや、ゆかりの声が聞きたくなって…」
「ええっ、なにを朝から言ってんです」
 予想外の言葉に嬉しくなってしまい、思わず声のトーンが上がってしまう。。

「いや………そういう訳で今日の午前中の予定を一応確認したくてさ…」






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