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シャイニーストッキング
第6章 黒いストッキングの女5     課長佐々木ゆかり
 53 オリオン ④

 わたしはニュージーランドに渡り半年間牧場の仕事に就き、大自然の中でこれまでの過去の人生を振り返り、そしてこれから先の人生を見つめ直した。
 そのタイミングで健太はオーストラリアに留学してきたのでわたしとは再会出来なかったのだ。
 わたしがニュージーランドに渡ったのを知ったのは既に日本に帰国していた時であり、半年間のズレがあったのである。
 そして健太はそのままオーストラリアに2年間留学をし、帰国し、大学卒業後この会社に就職した。
 就職後は第2営業課からの外資系の営業3課と渡り、総務部を経て総合職として今回の異動になったのである。

「営業2課に配属されて2年間そして外資系営業3課に異動して1年半位経た時に…」
 わたしの噂を耳にした。
 まず偶然同じ会社である事に歓喜し、次いで色々調べると既にキャリアアップをして課長職に就いている事に本当に驚いたのだ。

 あのマリファナクイーンの『姫』が、この一流企業といえるこの会社でキャリアとなっている、やはり憧れていたのは間違いではなかった、と驚き、また喜んだのである。
 そして再びわたしを追いかける事にしたのだと、そう話してきたのであった。

「ようやく辿り着いた…」
 そう目を輝かせて健太は話す。
 彼は身長は約175㎝、痩せ型の筋肉質系な感じであり、短髪をやや立たせた髪型をしており、お坊ちゃま系の甘い爽やかな顔付きをしているのだ。
 多分、年上のお姉さん系の母性をくすぐる感じの魅力がある。
 そんな健太が、わたしに憧れて、目指して追いかけて来てくれた、と、言うのだ。
 決して悪い気はしない。

「もうオリオンたらぁ…」
 相変わらずかわいいと、そう思い、また、昔のあだ名を呼んでしまう。

「そのオリオンのあだ名も今となっては、姫、あ、すいません、ゆかり先輩しか呼ぶ人いませんよ」
「そうなの…」
 健太は頷く。

 大学時代にわたし達が所属していたのは、当時、周りの大学からも一目置かれていた位の超軟派系サークルであり、ヤリ目専門と言われていたのである。
 サークル活動はまず合コン、ナンパ、パーティー、そして裏活動でのマリファナ系パーティーが主であったのだ。

 そしてこの健太の『オリオン』のあだ名の由来のオリオン座の三つ星の黒子は、なんと健太のチンポの付け根の裏に存在するのである…
 



 
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