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シャイニーストッキング
第6章 黒いストッキングの女5     課長佐々木ゆかり
 101 鉄の女

「あっ、そうよっ、ちょうど離婚した辺りからかなぁ……あっ」
 響子さんはそう話しながらわたしの顔を見て、ハッとした顔をしたのである。

 そうかわたしと部長の関係を知っているんだわ、だから、離婚の話しに気を遣って…

「知ってるんですね…」
 わたしはにこやかにに微笑みながらそう言ったのだ。

「あっ、うん、ごめんなさい」
 大原くんに内緒にしていてって言われてたのに…

「いえ、大丈夫ですよ…」
 それに、やはり、なんとなくわかりますよねぇ…と、呟いた。

「ああごめんねぇ、酔うとダメねぇ」
 でも、周りのスタッフは誰も知らないし、気付いてないわよ…

「ええ、そうなんですかぁ」
「うん…」
 ゆかりさんが完璧だからぁ…

「そうですかぁ…」
「どっちかというと大原くんの方が分かり易いかもねぇ」
 でもオペレーターの女の子達は誰も気付いてないし、噂もしてないから安心して…

「ありがとうございます、それにすいません、響子さんに気を遣わさせてしまっていたようで…」
 わたしは素直にあやまった。

「いいえ、気遣いしてないわよ、でも、2人はお似合いだし…」
 それに最近はゆかりさんもなんか少し丸くなったっていうか、カドが取れたっていうか…と、そう言うのだ。

 これは以前に、いや、最近よく部長に言われているのだ、やはり、わたしは変わってきているのであろうか…

「前はさぁ、『鉄の女』って…あっ」
 また失言した…苦笑いをする。

「えっ、『鉄の女』って…」
「ああ、ごめん、ヤダわぁ、酔ってきてるのかしらぁ…」
 
 響子さん曰く、わたしはコールセンター部内のオペレーター達から『鉄の女』と呼ばれているらしいのだ。
 これはわたしの日頃の凜とした仕事振りからのあだ名であり、ネタ元は、英国元女首相のサッチャー『鉄の女』女史、からの由来だそうで、悪意はないそうである。
 
 『鉄の女』か、まあ、サッチャー女史由来だから、そう悪くはないか…
 昔は『姫』で、今は『鉄の女』、あまりにも対照的なので少し笑ってしまう。

「だからうちのコールセンター部には『鉄の女』と、『黒い女』がいるのよね…」
 響子さんは笑う。

 そうだ、『黒い女』もいるのだ…





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