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シャイニーストッキング
第6章 黒いストッキングの女5 課長佐々木ゆかり
102 黒い女
『鉄の女』か、まあ、サッチャー女史由来だから、そう悪くはないか…
昔は『姫』で、今は『鉄の女』、あまりにも対照的なので少し笑ってしまう。
「だからうちのコールセンター部には『鉄の女』と、『黒い女』がいるのよね…」
響子さんは笑う。
そうだ、『黒い女』もいた…
そうなのである、どちらかといえば響子さんは笠原主任としてあの『黒い女』蒼井美冴を比較的、高く評価しているのだ。
確かに履歴書のスキルは素晴らしい、だが、響子さんの評価はその仕事振りから感じ取れ、伝わってくる人間性からを評価している様なのであった。
そしてわたし自身も認めたくはないのであるが、一人の女としての彼女の魅力になぜか魅了されてしまっているようなのだ。
「そうですね、『鉄の女』と『黒い女』かぁ、意外に面白いかも…」
わたしは装いながらそう笑うのだが、こんな処で予想外に『黒い女』蒼井美冴の名前が出てきてしまい、心が急にザワザワとしてきたのである。
だが、響子さんには悪気はない、いや、普通、誰もが『黒い女』をこんな特別に思う人はいない筈なのである、わたしだけが敏感に反応し過ぎているだけなのだ。
「そういえば彼女大丈夫なんですかね…」
これは本心である。
「あっ、そう忘れていたわ、今日電話があって、木、金曜日と休んだ事を謝罪してきたんですよ…」
そんな体調不良なのは仕方ないって言ったんですけどね、なんかゆかりさん、課長にもよろしくって言ってましたよ…
あ、胸のザワザワが…
「月曜日から出勤しますって、あ、そうだ、面談、月曜日にしますよね…」
勿論、表向きは断る理由はなかった。
そして面談にはこの響子さんも主任として同席してくれる事になっているのだ、それにわたしのザワザワもなんとなく、前よりは弱くなっている様に感じていたのである。
やはり、わたしは少し変わってきている…
ちょっと前のわたしならば、彼女の名前や存在感を感知した時点でザワザワが強く昂ぶり騒ついたのであったのだが、今は騒つく程ではないのだ。
ほんの微かなザワザワなのである。
大丈夫だ、わたしは変わってきているのだ…
『鉄の女』か、まあ、サッチャー女史由来だから、そう悪くはないか…
昔は『姫』で、今は『鉄の女』、あまりにも対照的なので少し笑ってしまう。
「だからうちのコールセンター部には『鉄の女』と、『黒い女』がいるのよね…」
響子さんは笑う。
そうだ、『黒い女』もいた…
そうなのである、どちらかといえば響子さんは笠原主任としてあの『黒い女』蒼井美冴を比較的、高く評価しているのだ。
確かに履歴書のスキルは素晴らしい、だが、響子さんの評価はその仕事振りから感じ取れ、伝わってくる人間性からを評価している様なのであった。
そしてわたし自身も認めたくはないのであるが、一人の女としての彼女の魅力になぜか魅了されてしまっているようなのだ。
「そうですね、『鉄の女』と『黒い女』かぁ、意外に面白いかも…」
わたしは装いながらそう笑うのだが、こんな処で予想外に『黒い女』蒼井美冴の名前が出てきてしまい、心が急にザワザワとしてきたのである。
だが、響子さんには悪気はない、いや、普通、誰もが『黒い女』をこんな特別に思う人はいない筈なのである、わたしだけが敏感に反応し過ぎているだけなのだ。
「そういえば彼女大丈夫なんですかね…」
これは本心である。
「あっ、そう忘れていたわ、今日電話があって、木、金曜日と休んだ事を謝罪してきたんですよ…」
そんな体調不良なのは仕方ないって言ったんですけどね、なんかゆかりさん、課長にもよろしくって言ってましたよ…
あ、胸のザワザワが…
「月曜日から出勤しますって、あ、そうだ、面談、月曜日にしますよね…」
勿論、表向きは断る理由はなかった。
そして面談にはこの響子さんも主任として同席してくれる事になっているのだ、それにわたしのザワザワもなんとなく、前よりは弱くなっている様に感じていたのである。
やはり、わたしは少し変わってきている…
ちょっと前のわたしならば、彼女の名前や存在感を感知した時点でザワザワが強く昂ぶり騒ついたのであったのだが、今は騒つく程ではないのだ。
ほんの微かなザワザワなのである。
大丈夫だ、わたしは変わってきているのだ…