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シャイニーストッキング
第6章 黒いストッキングの女5 課長佐々木ゆかり
103 誰にもある秘密
大丈夫だ、わたしは変わってきているのだ…
「ゆかりさん、大丈夫ですか、酔っちゃいましたか…」
少しそう考えていたら、響子さんはやや心配そうに訊いてきた。
「えっ、あ、大丈夫ですよ、ちょっとだけ彼女の事考えてて…」
何でいつも黒いんだろう…と、咄嗟に誤魔化したのである。
「あっ、前に一度訊いたんですよ」
「えっ」
すごく気になった。
何でなんだろう、分かるのか…
だが
「彼女はただ、黙って笑ってました…」
その質問に関しては笑って誤魔化されちゃいました…と、響子さんも残念そうに言ってきたのだ。
それには本当に残念であった、だが、誰にもあるように他人には言いたくない事が必ずあるのだ、実際わたしの過去もそうである、決して誰にも言いたくはない、多分その類いの理由なのであろう。
仕方ないことよね…
楽しい時間はあっという間に過ぎて行く、気付くと時刻は既に午後11時半を過ぎていた。
「課長はまた明日も休出の会議ですものね」
そうなのだ、明日も朝から会議三昧なのである。
「本当ならばこの後カラオケでも行きたい気分なんだけど仕方ないわ、お開きにしましょうか…」
「本当、残念ですが…」
そう響子さんには合わせたのだが、実はわたしはカラオケに行った事がなかったのだ。
今までの自分は女王様然として大学生時代を過ごしていたせいで当然のように同性の仲良い友達等はおらず、カラオケ等に行った事がないのである、いや、同性同士で遊びに出掛けたという記憶もないのである。
だから響子さんにとてもこんな本当の事などは話せはしないのだ。
「じゃあゆかりさん、次はカラオケ行きましょうねぇっ」
「あ、はい、是非とも連れてってください」
これは本音である。
この笠原響子さんとは公私共に仲良くできそうである、いや、是非とも仲良くして欲しいと心からそう思ったのである。
今までのわたしはそんな事すら思った事がなかった。
やはりわたしは変わってきているのだ、いや、ようやく普通の女になってきているのだと思う…
「はい、これタクシーチケット」
「あらぁ、嬉しいわ、ありがとうございます、じゃあまた月曜日に…」
笠原響子さんはそう笑いながら先にタクシーに乗って帰宅した。
そしてわたしもタクシーに乗る…
大丈夫だ、わたしは変わってきているのだ…
「ゆかりさん、大丈夫ですか、酔っちゃいましたか…」
少しそう考えていたら、響子さんはやや心配そうに訊いてきた。
「えっ、あ、大丈夫ですよ、ちょっとだけ彼女の事考えてて…」
何でいつも黒いんだろう…と、咄嗟に誤魔化したのである。
「あっ、前に一度訊いたんですよ」
「えっ」
すごく気になった。
何でなんだろう、分かるのか…
だが
「彼女はただ、黙って笑ってました…」
その質問に関しては笑って誤魔化されちゃいました…と、響子さんも残念そうに言ってきたのだ。
それには本当に残念であった、だが、誰にもあるように他人には言いたくない事が必ずあるのだ、実際わたしの過去もそうである、決して誰にも言いたくはない、多分その類いの理由なのであろう。
仕方ないことよね…
楽しい時間はあっという間に過ぎて行く、気付くと時刻は既に午後11時半を過ぎていた。
「課長はまた明日も休出の会議ですものね」
そうなのだ、明日も朝から会議三昧なのである。
「本当ならばこの後カラオケでも行きたい気分なんだけど仕方ないわ、お開きにしましょうか…」
「本当、残念ですが…」
そう響子さんには合わせたのだが、実はわたしはカラオケに行った事がなかったのだ。
今までの自分は女王様然として大学生時代を過ごしていたせいで当然のように同性の仲良い友達等はおらず、カラオケ等に行った事がないのである、いや、同性同士で遊びに出掛けたという記憶もないのである。
だから響子さんにとてもこんな本当の事などは話せはしないのだ。
「じゃあゆかりさん、次はカラオケ行きましょうねぇっ」
「あ、はい、是非とも連れてってください」
これは本音である。
この笠原響子さんとは公私共に仲良くできそうである、いや、是非とも仲良くして欲しいと心からそう思ったのである。
今までのわたしはそんな事すら思った事がなかった。
やはりわたしは変わってきているのだ、いや、ようやく普通の女になってきているのだと思う…
「はい、これタクシーチケット」
「あらぁ、嬉しいわ、ありがとうございます、じゃあまた月曜日に…」
笠原響子さんはそう笑いながら先にタクシーに乗って帰宅した。
そしてわたしもタクシーに乗る…