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シャイニーストッキング
第6章 黒いストッキングの女5 課長佐々木ゆかり
107 それぞれの日曜日②大原部長
「ま、また、今度ゆっくりするよ…」
尖る筈なのだがまだ尖れ切れていないのだ、律子の目に思わず怯んでしまう程にまだ弱く甘かった。
「ええ、是非、また近い内に…」
そう言う律子の目はまだ濡れているような輝きがあったのだ。
そしてその律子の傍らに横向きでいる夢の国でプレゼントした、ぬいぐるみの『ダック』が私を見てくる。
やはりあのダックの目は私の心を写す鏡なんだ、この私を見て笑ってやがる…
その『ダック』の目を見て私はそう思う。
これからは律子と共にこの『ダック』ともお付き合いをしていくようだな…
そしてこの私の心の鏡の『ダック』の目に負けない様にしなくてはならない、と思うのだ。
すると私の着替えが終わると、律子はスッと立ち上がり抱き付いてきた。
その姿はまるで全裸で唱う美しい女神の様である。
そして
「またすぐよ…必ずね……」
そう囁き、唇を寄せてきたのだ。
私はその律子の唇を吸い寄せられるかの様に受け、この美しい姿と、そう囁く彼女の想いの込もった声の響きに、思わず心が震えてしまうのである。
再び心が昂ぶってくるのを感じてしまう。
まずい、尖るどころではない、すっかり魅了されてしまっている…
そうこのままではまずかった、このままではまた律子に魅き込まれてしまい帰るどころではなくなってしまう、そう私の心が必死に抵抗をしていく。
そしてなんとか唇を離したのだ。
「…あ、ああ、ま、またすぐな…」
思わずそう言い、逃げる様に律子の部屋を出たのである。
バタン…
ドアの閉まる音でふと我に帰った。
この無機質な閉まる音が、まるで蜘蛛の糸の様に絡み付く律子の想いの糸をなんとか断ち切ってくれた感じがしたのである。
「ふうぅ……」
そして思わず吐息を漏らしてしまう。
ああヤバかった…
そう想いながらタクシーを拾って座り、後ろを振り返り、過ぎていく律子の住むタワーマンションを見上げる。
本当にヤバかった、あと少しで律子の魅力にすっかり心から魅かれてしまって帰れなくなるところだった…
まだいつまでも視認出来る程の高層のマンションのあの部屋から、まるで律子が未だにずっと私を見ている様な気がするのである。
そしてあの高層マンションが天空の城の様にも思えてしまうのだ…
「ま、また、今度ゆっくりするよ…」
尖る筈なのだがまだ尖れ切れていないのだ、律子の目に思わず怯んでしまう程にまだ弱く甘かった。
「ええ、是非、また近い内に…」
そう言う律子の目はまだ濡れているような輝きがあったのだ。
そしてその律子の傍らに横向きでいる夢の国でプレゼントした、ぬいぐるみの『ダック』が私を見てくる。
やはりあのダックの目は私の心を写す鏡なんだ、この私を見て笑ってやがる…
その『ダック』の目を見て私はそう思う。
これからは律子と共にこの『ダック』ともお付き合いをしていくようだな…
そしてこの私の心の鏡の『ダック』の目に負けない様にしなくてはならない、と思うのだ。
すると私の着替えが終わると、律子はスッと立ち上がり抱き付いてきた。
その姿はまるで全裸で唱う美しい女神の様である。
そして
「またすぐよ…必ずね……」
そう囁き、唇を寄せてきたのだ。
私はその律子の唇を吸い寄せられるかの様に受け、この美しい姿と、そう囁く彼女の想いの込もった声の響きに、思わず心が震えてしまうのである。
再び心が昂ぶってくるのを感じてしまう。
まずい、尖るどころではない、すっかり魅了されてしまっている…
そうこのままではまずかった、このままではまた律子に魅き込まれてしまい帰るどころではなくなってしまう、そう私の心が必死に抵抗をしていく。
そしてなんとか唇を離したのだ。
「…あ、ああ、ま、またすぐな…」
思わずそう言い、逃げる様に律子の部屋を出たのである。
バタン…
ドアの閉まる音でふと我に帰った。
この無機質な閉まる音が、まるで蜘蛛の糸の様に絡み付く律子の想いの糸をなんとか断ち切ってくれた感じがしたのである。
「ふうぅ……」
そして思わず吐息を漏らしてしまう。
ああヤバかった…
そう想いながらタクシーを拾って座り、後ろを振り返り、過ぎていく律子の住むタワーマンションを見上げる。
本当にヤバかった、あと少しで律子の魅力にすっかり心から魅かれてしまって帰れなくなるところだった…
まだいつまでも視認出来る程の高層のマンションのあの部屋から、まるで律子が未だにずっと私を見ている様な気がするのである。
そしてあの高層マンションが天空の城の様にも思えてしまうのだ…