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シャイニーストッキング
第7章 絡まるストッキング 1
 14 8月3日日曜日午前6時30分

 わたしはすっきりと目覚めた。

 昨夜、笠原響子主任と横浜中華街に食事に行き、帰りのタクシーで大原部長に逢いたくて、抱かれたくて、声が聞きたくて…
 堪らなくなったのだが、色々と逡巡して、来宅も、電話もせずに我慢をして帰宅した。
 そしてその我慢するという事が正に愛であり、愛情であり、普通の恋愛なのだと自分に言い聞かせたのである。
 だが帰宅してベッドに横になると反動で、部長の事を想い浮かべてしまい眠れなくなってしまうのではないか、そしてその時は迷わずにサクッと自慰行為をしてさっさと睡眠に導くのだと迄に考えていたのであるが、それは完全に杞憂となったのだ。
 なぜならわたしはベッドに横になった瞬間位に、あっという間に眠りに墜ち、それも深い、熟睡の眠りにつけたのである。
 ここ最近の連日の仕事の激務と、連夜の様々な出来事による昂ぶりのせいもあるのだろう、本当に久しぶりに深く熟睡できたのであった。
 だから寝起きのシャワーで本当にカラダも心もスッキリとリフレッシュできたのである。

 少し濃いめのコーヒーをマシンで煎れながら、化粧をしようと化粧台の鏡を見る。

 お、むくみも無し、肌の色艶もよい…
 そう肌の確認をしてファンデーションを塗っていく。
 エスプレッソマシンで煎れているコーヒーの香りが心地よかった。
 そして化粧を終え、まずはコーヒーを飲み、脳を完全に覚醒させ、着替えをしていくのだ。


 今日はまず、会社の営業課のメンバーと打ち合せと確認をし、杉山くんを引き連れて、まずは赤坂のテレビ局、そして次に東京タワーのテレビ局での会議をして…
 そんな今日一日の予定を頭の中で考えながらシャンパンゴールドの膝丈スカートのスーツを着て、最後にストッキングを穿いていく。

「よしっ、いい感じだっ」
 思わず姿見を見て、そう声に出してしまった。

 今朝も日曜日だから電車は空いている筈だ、電車で行こう…

 わたしにはキャリアハイの課長なので、タクシーチケットが配布されている。
 そして以前、わたしは電車通勤をしていたのであるが、その朝の通勤時にかなりの頻度で痴漢にあってウンザリしていたのだ。

 だから今、こういう立場になれたので、普段の通勤はタクシーを利用する事にしたのである…








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